研究課題/領域番号 |
20K20256
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 茨城県立医療大学 (2021-2023) 筑波大学 (2020) |
研究代表者 |
倉本 尚美 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (20852479)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 瀬食嚥下障害 / 嚥下音 / 頸部角度 / 定量的評価 / 嚥下機能の評価 / スクリーニングデバイス / 摂食嚥下障害 / 嚥下スクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、回復期リハビリテーション病棟でウェアラブルデバイスによるモニタリングを行い、頸部で計測した飲み込みの音(嚥下音)と呼吸音データから嚥下機能の変化を定量的に判別することができるか検証する。また、測定データより嚥下重症度の基準測定に挑戦する。これにより、検査者の技術や知識に左右されない嚥下機能の評価や、定量的な評価が困難とされてきた嚥下リハビリテーションの効果検証などが可能となり、本領域における学術的発展への貢献が期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究は、客観的評価が主流である摂食嚥下障害者の嚥下評価について、ウェアラブルデバイスにより嚥下音と頸部角度を定量的に計測し、検者の技術に影響されない嚥下評価方法の確立に挑戦した。特に、単発実験ではなく数ヶ月に渡って蓄積されたデータに基づき経時的変化を捉えている点に特徴がある。 結果より、嚥下音や頸部角度の変遷は個人差が大きく、嚥下機能が比較的安定している場合、嚥下音関連の数値は変化が少なく、また初回嚥下が発生するまでの時間が嚥下機能評価に関連する可能性がみられた。結果より、既存検査に加え、嚥下音や頸部角度データを追加することで、嚥下障害者の個別性を考慮した嚥下評価が実現する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存の嚥下機能評価研究は、ある一時点における評価や、嚥下機能が健常な成人を対象としたものが多く、加えて時間経過を考慮した研究は数少ない。本研究は、医療の専門職者以外でも簡易に日常生活内で嚥下音計測が可能なウェアラブルデバイスを用い、定量的・経時的に嚥下機能の変化を捉えることで評価基準の確立に挑戦している。嚥下機能の変化を嚥下音により判別できれば、定量的評価が困難とされてきたリハビリ効果の検証などが可能となり、本領域における学術的発展への貢献が期待できるだけでなく、嚥下障害者のQOLや肺炎発症低減による医療費削減などの可能性を含む研究である。
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