研究課題/領域番号 |
20K20295
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補助金の研究課題番号 |
17H06233 (2017-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2017-2019) |
研究分野 |
物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 認定NPO法人量子化学研究協会 |
研究代表者 |
中辻 博 認定NPO法人量子化学研究協会, 研究所, 理事長 (90026211)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | シュレーディンガー方程式の正確な解法 / 自由完員関数理論 / Free Complement Theory / 予言的量子化学 / 相対論的量子化学 / 基底・励起状態の正確なポテンシャル面 / 多電子理論 / 量子力学 / シュレーディンガー方程式 / ディラック・クーロン方程式 / scaling function / Chemical formula theory / Chemical Formula Theory / 重い元素の化学 / 元素戦略 / スケ―ルド・シュレーディンガー方程式 / スケ―リング関数 / 相対性量子化学 / ディラック方程式 / 超正確な理論 |
研究開始時の研究の概要 |
化学は多くの元素が織り成す多様な現象を対象とする科学である。そこには生物をはじめあらゆる物質世界が含まれる。他方、理論的にみると、その支配方程式は非相対論的なシュレーディンガー方程式と相対論的なディラック方程式のみであり、これらの方程式を正確に解くことができれば、これら多様な世界を理論によって理解し、予測することが可能になる。本研究の研究代表者は既に、シュレーディンガー方程式の一般解法を世界で初めて発見し、その理論を化学現象の研究に展開してきた。本研究では、相対論も重要になる重い元素を含む化学現象にその理論を広げることを目的として、相対論的なディラック方程式を正確に解くための研究を展開する。
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研究成果の概要 |
予言的理論科学の基本は、化学や物質・生物科学を支配している量子力学の基礎方程式、シュレーディンガー方程式の正確な解法を確立し、その相対論的理論をも作る事である。量子力学の誕生以来この夢は永く続き、多くの試みの末、不可能とすら考えられた。そんな中、本研究者は2004-5年、世界で初めてこの非相対・相対の両式の一般解法を発表し、さらに本挑戦的開拓研究により、理論を完成の域に近づけた。その証拠に、本理論により計算されたリチウム分子の9個の基底・励起状態のポテンシャル・カーブは、精密な分光学実験の結果を完全に再現している。この正確な予言的量子化学の出現は、理論科学の飛躍をうながし先導するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界の暦や宇宙開発を理論的に支えているニュートン方程式の意義は、原理方程式とそれを正確に解く計算科学の重要性を示している。これ以上の意義が、物質世界を支配しているシュレーディンガー方程式の正確な解法の発見にあるが、長く不可能とされた。しかし本研究者は2004-5年世界で初めてこの方程式の正確な一般解法を発見し、更に本挑戦的開拓研究により、その理論を完成・実用化に近づけた。物質・生物世界の諸現象を正確に予言できる理論と方法の重要性は論を待たず、計算機の発達などと共に、近い将来必ず実用化できると確信される。文科省は、この研究の重要性を広く衆知し、学術的な事業を開始し、実用化へ導くことが求められる。
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