研究課題/領域番号 |
20K20326
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補助金の研究課題番号 |
18H05305 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々木 亨 北海道大学, 文学研究院, 教授 (80292308)
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研究分担者 |
後藤 和子 摂南大学, 経済学部, 教授 (00302505)
源 由理子 明治大学, ガバナンス研究科, 専任教授 (10468829)
佐久間 大輔 地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪市立自然史博物館, 課長 (90291179)
北村 淳一 三重大学, 生物資源学研究科, リサーチフェロー (00432360)
林 勇貴 大分大学, 経済学部, 准教授 (00806614)
関谷 泰弘 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 総務課, 専門職員 (80727397)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
24,180千円 (直接経費: 18,600千円、間接経費: 5,580千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2018年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 評価 / ミュージアム / 社会的価値 / 事業改善 / 実践研究 / 外部便益測定 / 参加型評価 |
研究開始時の研究の概要 |
博物館学における評価研究でこれまで不十分であった、他の研究領域との連携を進め、従来のミュージアム評価に欠けていた2つの手法を確立する。すなわち、1)評価学との連携により、単に事業の説明責任を目的とする評価手法だけではなく、事業改善を導き出すことを目的とした手法を、2)経済学との連携により、来館者への便益だけではなく、地域におけるミュージアムの社会的価値を顕在化させる手法を、実際にミュージアムで試み、新たな評価手法を構築する。 併せて、これまでの評価事例や本科研費によって開発された新たな評価手法をデータベース化して、評価手法の普及と定着を目指す。
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研究成果の概要 |
研究成果は次の2つである。 (1)事業の結果や成果に関する説明責任を目的とする評価手法とは異なり、事業改善を導き出すことを目的とする評価手法を評価学から援用し、ミュージアムにおいて「セオリー評価」と「プロセス評価」を試みた。その結果、ミュージアムではこれまで用いられてこなかった評価手法の有効性がわかった。 (2)来館者への便益だけでなく、市立ミュージアムの社会的価値を顕在化させるため、仮想評価法を用いた外部便益測定調査を実施した。その結果、行政地域の来館者だけでなく、非来館者にも便益が及んでいること、および行政地域以外にも広く便益が及んでいることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は、我が国のミュージアム経営研究において、博物館学・評価学・経済学との共同研究によるブレークスルーを試み、ミュージアム評価研究における異分野との共同研究の有効性を示したことである。加えて、評価手法を多様にすることにより、現行のミュージアム評価の概念・体系と理解を大きく変えたことも学術的な意義であった。 一方、ミュージアムの社会的価値を顕在化させる評価を実践することで、ミュージアムに対する社会的関心を引き出し、公的資金の適切な投入に対する議論を深めるための基礎的なデータを整備できたことは、社会的な意義と考える。
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