研究課題/領域番号 |
20K20336
|
補助金の研究課題番号 |
18H05317 (2018-2019)
|
研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
|
配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
|
研究機関 | 大正大学 |
研究代表者 |
小川 有閑 大正大学, 地域構想研究所, 研究員 (20751829)
|
研究分担者 |
岡村 毅 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (10463845)
林田 康順 大正大学, 仏教学部, 教授 (50384681)
宇良 千秋 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60415495)
新名 正弥 田園調布学園大学, 人間福祉学部, 准教授 (70312288)
高瀬 顕功 大正大学, 地域構想研究所, 専任講師 (90751850)
問芝 志保 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 外来研究員 (20840763)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2018年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
|
キーワード | 地域包括ケアシステム / 超高齢化社会 / 宗教の社会貢献 / 仏教者の社会的責任 / スピリチュアルケア / 月参り / 介護者カフェ / エンゲイジドブディズム / 看取りケア / 認知症ケア / 高齢者ケア / グリーフケア / FBO / 地域包括ケア / 介護者支援 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢・多死社会を迎える我が国で、伝統仏教(僧侶・寺院)が地域の社会資源として、高齢者ケア・高齢者の生活サポートに寄与する、大きな役割を果たしうるのではないかという仮説のもと、社会福祉学、福祉政策学、死生学・宗教学、精神医学、心理学などの研究者が参画し、複数の領域にまたがる学際研究を行う。本研究は実社会に即応したものであり、その成果の社会的インパクトも大きく、歴史的経路を反映した骨太の地域包括ケアの構築のみならず、持続可能な共同体の在り方を示すことが期待される。
|
研究成果の概要 |
超高齢化社会となった我が国において、伝統仏教資源(寺院・僧侶)が地域包括ケアシステムにどのように寄与・参画ができるかを多角的に調査研究を行った。①高齢者施設における入所者、施設スタッフへのスピリチュアルケアのニーズの存在が明らかとなり、特にスタッフの離職予防に宗教者の関わりが有効である可能性が示唆された。②月参りの実施分布を地図データ化し、可視化することに成功するとともに、アンケート調査から高齢者の見守り機能を十分に有していることを明らかにした。③寺院を利用した介護者カフェの利点をインタビュー調査等から明らかにした。④読経が口腔機能に及ぼす影響を医学的に調査・分析し、プラス作用を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国で公共的な宗教の活動の研究は緒についたばかりであり、本研究が宗教と福祉・医療分野との連携の在り方やその効果を検証したことは、大きな学的更新を生んだと言える。 また、これまで地域包括ケアシステムの担い手として認識されていなかった伝統仏教資源が持つ潜在力・可能性をエビデンスをもとに明示したこと、さらには、地域包括ケアシステムの2つの欠陥(①スピリチュアルペイン(病や死に直面した人の実存的傷み)へのケアの不足、②グリーフ(遺族の死別の悲嘆)へのケアの欠如)を、伝統仏教資源が補えるという点を明らかにしたことは、よりよい地域包括ケアシステム、地域共生社会の実現に大きく寄与するものと考えられる。
|