研究課題/領域番号 |
20K20377
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補助金の研究課題番号 |
18H05368 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
布浦 拓郎 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), センター長代理 (60359164)
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研究分担者 |
高木 善弘 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究プログラム), 主任研究員 (10399561)
浦山 俊一 筑波大学, 生命環境系, 助教 (50736220)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2018年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | RNAウイルス / バイローム / dsRNA / シーケンシング / メタゲノム / メタトランスクリプトーム / 多様性 / 機能核酸 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者と分担者は、本研究開始以前に、環境中に存在する非レトロRNAウイルスを網羅的にシーケンス解析により検出する手法(FLDS法:fragmented and loop primer ligated dsRNA sequencing)を開発した。本研究では、この手法を基盤とし、(1)高等動物への適用することでの疫学分野等への適応範囲の拡張、(2)多様な生物におけるRNAウイルス探索とデータベースの構築、(3)RNAウイルスを機能核酸として用いる細胞制御技術の開発、の3小課題に挑む。
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研究成果の概要 |
本研究では、両末端配列を含む長鎖二本鎖RNAの完全長配列を得ることが可能な独自のシーケンシング手法であるFLDS法の高感度化と多様な試料への適用を進めた。更に、病原性RNAウイルスの完全長決定や末端領域を含む塩基多型の解析にも利用可能であること、また、全てのRNAウイルスが保有するRNA-dependent RNA polymerase(RdRp)遺伝子が分断された形で複数のゲノムセグメントにコードされている事例を初めて検出した。その他、未知RNAウイルス検出に不可欠な情報学的ツールの開発及びそれに伴うデータベースの開発を行った他、RNAウイルス遺伝子の導入による宿主形質の転換を試みている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のトランスクリプトーム解析手法からのRNAウイルスゲノム配列探索は、宿主のmRNAやrRNAに由来する膨大な配列情報の中からの僅かな配列を見出す必要があるだけでなく、ゲノム末端配列の決定が困難であることや、複数セグメントからなるゲノムを有す未知ウイルスについては、RdRp遺伝子配列をコードしないセグメントの検出が困難である等の技術的な課題がある。本研究は、FLDS法があらゆる非レトロRNAウイルスに適用可能であることを証明した。本研究の成果と従来手法による膨大な既存データを組み合わせることで、より効率的に環境中の未知RNAウイルス分布とその機能理解が深まると期待する。
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