研究課題/領域番号 |
20K20463
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補助金の研究課題番号 |
19H05553 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中瀬 生彦 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40432322)
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研究分担者 |
萩原 将也 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 理研白眉研究チームリーダー (00705056)
上田 真史 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40381967)
児玉 栄一 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (50271151)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2020年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2019年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | エクソソーム / 細胞治療 / 薬物送達 / 細胞封入 / 細胞標的 / ゲル / 細胞分泌小胞 / 細胞内包ゲル / ゲル内包細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
エクソソームは、生体を構成する殆ど全ての細胞から分泌される小胞である(直径30~200 nm)。エクソソームにはmicroRNAや酵素等の生理活性分子が内包され、細胞間コミュニケーションに大きく寄与する。またエクソソームは、薬学的な観点からの優位性も高く、次世代の薬物運搬体として期待されている。本研究課題では、治療や診断に有用な機能性エクソソームを分泌可能な細胞内包ゲルを創製することを目的とし、生体に移植することで、ゲルからの目的エクソソームを持続的に分泌できる細胞治療を指向した新しいシステム構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、新たに細胞治療に貢献できる技術として機能性エクソソームを分泌可能な細胞内包ゲルシステムの確立を目的とする。アガロースゲルを用いて、分泌エクソソームは通過するが、その母細胞は通過できない細胞封入体を作製し、ゲル内包細胞の比較的高い細胞生存率、及び、細胞内包ゲルからの性状を維持したエクソソーム分泌と、分泌後に周辺のがん細胞にエクソソームが効果的に取り込まれることを示した。さらに抗体を利用した、がん細胞を標的可能なリガンド等をゲル内で分泌エクソソームに結合できる技術構築にも成功し、狙った疾患関連細胞に分泌エクソソームを標的化できる新しい細胞治療技術として基盤技術構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞分泌エクソソーム(直径が約30-200 nm)は、薬物送達における高い優位性(免疫制御、細胞機能制御分子の天然・人工内包、膜タンパク質の構築、血液脳関門の通過等)を有する次世代型の薬物送達キャリアーとして世界的に注目されている。本研究課題では細胞治療を指向し、疾患制御に有用な機能性エクソソームを分泌する細胞内包ゲルシステムの確立を目的とした。母細胞をゲルに内包し、エクソソームのみが分泌される“Box”システムの構築を目指し、エクソソーム分泌細胞封入ゲル創製の最適化を行い、さらにオンデマンドにがん等の細胞標的能を有したエクソソームを分泌可能な医療貢献性の高い基盤技術構築に成功した。
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