研究課題/領域番号 |
20K20478
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補助金の研究課題番号 |
19H05570 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
瀬尾 和哉 山形大学, 理学部, 教授 (60292405)
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研究分担者 |
河村 良行 福岡工業大学, 工学部, 教授 (90167362)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
25,870千円 (直接経費: 19,900千円、間接経費: 5,970千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2019年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
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キーワード | 磁力支持天秤 / スポーツ工学 / 支持干渉 / マグヌス力 / 風洞試験 / スポーツボール / 球 / ボール / 回転 / スポーツ流体 / MSBS / 風洞 / 空気力計測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、スポーツボール用磁力支持天秤を開発する。有史以来、人類は様々な風洞試験をしてきたが、99.9%の試験は、対象となる模型を支柱で固定し、実行されてきた。しかし、支柱が流れを乱してしまう問題(支持干渉)があった。磁力支持天秤は、磁力で模型を浮遊させるため、支持干渉なく、模型のみに働く流体力を測定できる。スポーツボールの大きさは、人間が手足で扱える程度で、風洞試験の伝統的対象の航空機や車と比較して、桁違いにサイズが小さい。このため、支持干渉が顕著である。MSBSはスポーツボールにこそ必要な技術である。本研究は、MSBSにより、現在のスポーツ流体における風洞試験法を大転換させる挑戦である。
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研究成果の概要 |
本研究では、スポーツボール等の鈍頭物体に適用可能な磁力支持天秤の開発を行った。 具体的には、電磁石となる空芯コイルを巻くための治具制作に始まり、内径52.5[mm]、外径160[mm]、厚さ35[mm]のコイルの製作、磁気力及び模型重量見積プログラムの開発、エポキシ樹脂等のレジンによる球やサッカーボール模型の製作、PID制御用制御定数設計方法の検討、3軸ステージを用いた位置校正試験の確立、非磁性体である真鍮による錘の製作及びそれを用いた力校正試験法の確立、磁力支持した模型を回転させる方法の検討、背景雑音を差し引く方法の検討を行い、回転する模型に対するマグヌス力等を測定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本挑戦的研究では、風洞実験における技術革新の可能性を示し、学術的意義や社会的意義が大きいと考えている。有史以来、風洞試験の99.9%は、測定空間に模型を支柱で固定し、実行されてきた。重力下で試験する限り、支柱で模型を支えざるを得ないが、この支柱が流れを乱してしまう問題(支持干渉)があった。特にボール等の鈍頭物体で、回転しながらの飛翔を模擬した風洞試験では、支柱兼回転軸が完全に風に曝されてしまう問題があった。本挑戦的研究では、この支持干渉問題の解決に挑戦し、回転する模型に働くありのままのマグヌス力の測定に成功した。
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