研究課題/領域番号 |
20K20606
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
下村 伊一郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60346145)
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研究分担者 |
前田 法一 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座准教授 (30506308)
西澤 均 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20379259)
喜多 俊文 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座講師 (10746572)
藤島 裕也 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10779789)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2022年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2020年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | アディポネクチン / エクソソーム / 間葉系幹細胞 / カドヘリン / 癌免疫療法 / 膵β細胞 / 糖尿病 / 免疫チェックポイント阻害 / 急性発症1型糖尿病 / 自己免疫 / 幹細胞 / セラミド / T-カドヘリン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、アディポネクチン(APN)のエクソソーム(Exo)の産生制御を軸に、組織常在性間葉系幹細胞を含む全身のT-カドヘリン(T-cad)発現細胞の産生するExoの生理病態学的意義を明らかにし、新たな内分泌因子Exoのautocrine, paracrine, endocrine学を生理・病態学的観点から明らかにする。
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研究成果の概要 |
脂肪から産生されるアディポネクチンは、これまで考えられていた受容体AdipoRではなく、T-カドヘリンという細胞膜タンパクに結合し、細胞に取り込まれてエクソソームという粒子の産生を促すことで臓器保護に働き、幹細胞療法の治療効果を促進し、体の中にいる幹細胞の機能を介して腎臓を守ることもわかりました。幹細胞療法は癌免疫療法の副作用で起こる糖尿病にも期待できます。 一方で、T-カドヘリンは血中にもあり、インスリンが枯渇した時に増加し、膵のインスリン産生細胞を増やす働きがあり、糖尿病の根治にも期待できることがわかりました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エクソソームは細胞と細胞がコミュニケーションを図る新しく見つかってきたツールとして、ここ十数年に注目を集めている細胞外の微粒子です。私たちは脂肪細胞が分泌するアディポネクチンがマウスの血中のエクソソーム量を決めるほど重要な因子だということを発見しました。この成果は幹細胞医療に広く活かされるだけでなく、新たに癌免疫療法に付随する糖尿病の治療薬として臨床開発を進めています。またT-カドヘリンが膵のインスリン分泌細胞を増やす働きがあることを発見しました。将来の糖尿病の根治に向けて研究を進めていきます。
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