研究課題/領域番号 |
20K20774
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
近藤 尚己 京都大学, 医学研究科, 教授 (20345705)
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研究分担者 |
西岡 大輔 大阪医科薬科大学, 研究支援センター, 講師 (90901041)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 健康の社会的決定要因 / 健康格差 / 生活保護 / 健康管理支援 / 機械学習 / マーケティング / 福祉事務所 |
研究開始時の研究の概要 |
生活困窮者は様々な健康課題を抱えていることが多く、その実態把握と支援法の開発が求められる。自治体が所有する生活保護受給者の住民基本データや医療扶助・介護扶助レセプトデータを用いて、1)生活保護受給者の社会関係や生活背景についての新たな詳細データを追加し、最適な支援プランを提示するアルゴリズムを開発する。また、2)支援プランの効果の有無、および効果に影響を及ぼす要因を明らかにする。これらにより、提示する支援プランの妥当性を高め、生活保護受給者への健康管理支援を効率的・効果的に推進する新しい情報システムの基盤となる知見を得る。
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研究成果の概要 |
生活困窮者は様々な健康課題を抱えていることが多く、その実態把握と支援法の開発が求められる。自治体が所有する生活保護利用者の住民基本データや医療扶助・介護扶助レセプトデータを用いて、生活保護利用者の社会関係や生活背景と健康や受療行動との関係を明らかにした。男女それぞれに、合理的な説明が可能な5つの特徴的な利用者クラスターを導出し、特定のクラスターと頻回受診や健康アウトカムとの関連があることが明らかとなった。これらの分析結果をもとに、ケースワーカー支援のための支援法を提案するデータツールに実装するためのアルゴリズムを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生活保護利用者の健康や受療の傾向に関連する社会生活の要因はまだ十分明らかにされてきていない中で、今回得た知見は、同利用者への健康管理支援の方針を検討する際に役立つエビデンスとなりうる。また、構築した生活保護利用者の特性に関するクラスターカテゴリーやその行動特性を導出するアルゴリズムは、ケースワーカーが相談相手の健康管理支援ニーズを把握したり、支援法を検討する際に、その意思決定をサポートするツール開発に役立つと思われる。本研究成果は福祉事務所のデータ管理システムを提供している企業との協力により得られたものであり、今後、そういった事業者を通じた社会実装を進めていく予定である。
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