研究課題/領域番号 |
20K20916
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
|
研究機関 | 帯広畜産大学 (2022) 東北大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
丸藤 祐仁 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (60396421)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ニュートリノ / 火山 / 地熱 / 原子炉 |
研究開始時の研究の概要 |
海洋プレートと共に地球表面から内部に沈み込んだ水は、地熱によって加熱されマグマの一部として地表に戻ってくることが知られている。この水循環の能力は、地熱の減少によって徐々に失われ、いずれ地球上の海洋は失われると考えられている。地熱の原因は地球内部の放射性物質によるもの、および地球形成時に蓄えられた原始の熱であることが知られているが、放射性崩壊に伴うニュートリノの測定によってその割合が分かる。本研究は、地球の海洋の終焉時期を求めるため、カムランド実験のニュートリノの精密測定を進め、地中から地表への水循環能力を調べるための火山の水蒸気測定手法の確立をはかる。
|
研究成果の概要 |
カムランド実験による地球ニュートリノの観測から,地球内部は徐々に冷えていることが示された。これにより,地熱によって成り立っている地中と地表の水循環が失われ,地球深部に水が閉じ込められ,いずれ地球上の海洋は終焉を迎えると考えられる。 将来海洋が消失するのか,消失するのであればいつ消失するのかを予測する手法を確立するために,地球ニュートリノ観測の高精度化を進め,地熱の要素の一部であるウラン・トリウム崩壊熱の分離測定をおこなった。また,火山によって地中から地表へ戻ってくる水分量の測定のための測定技術の開発および測定方法の確立を目指した開発を進めている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球ニュートリノ観測は,地球内部の化学組成を調査し,地熱の起源を探る手法として確立され,地球科学者と共同で地殻やマントルなど地球内部のテーマについて研究が進んできた。その一方,地表のテーマについては本格的に研究が進められてきておらず,地球内部の熱測定から地表の活動である海洋についての研究に拡張するという点で学術的意義を持つ。また,地表から海が無くなるという事は,地表から生存圏が消失することを意味する。遠い将来のことではあるものの,限りある地球環境を意識し,我々は将来どのように生存していけばよいのか考えるきっかけになるという意味において社会的意義がある。
|