研究課題/領域番号 |
20K20929
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分16:天文学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 隆之 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (60713419)
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研究分担者 |
猪目 祐介 東京大学, 宇宙線研究所, 技術職員 (90869710)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 時間領域天文学 / チェレンコフ望遠鏡 / 強度干渉計 / SiPM / 大気チェレンコフ望遠鏡 / 強度干渉系 / 暗黒物質 / ダークカウント / MUSIC ASIC / 可視光望遠鏡 / ナノ秒時間分解能 |
研究開始時の研究の概要 |
CTA-LSTは、ガンマ線観測のための大気チェレンコフ望遠鏡であるが、焦点面検出機に簡単な修正を加えることで、ナノ秒の時間分解能を持った口径23mの反射望遠鏡になる。一台での角度分解能は1分角程度になるが、複数台で高度干渉計としてつかうことで、角度分解能もミリ秒を下回る。ガンマ線望遠鏡に少しの修正を施すことで、ガンマ線観測性能に影響をあたえずに、ナノ秒時間分解能、サブミリ秒角角度分解能の可視光望遠鏡を実現させるというのが、本研究の概要である。
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研究成果の概要 |
CTA大口径望遠鏡をナノ秒分解能可視光望遠鏡および強度干渉計として使用するには、信号読み出しごとに生じる不感時間を減らすことが不可欠で、さらに光センサーを改善する余地もあった。不感時間の問題は、当初予定していた、読み出し回路の修正によって解決するのではなく、アナログ信号を光ファイバーによって外に取り出し、望遠鏡外にデータ収集システムを設置する形で解決した。光センサーの改善には、現行の光電子増倍管をSiPMにアップグレードすることを試みた。そのためには、信号合算回路、波形整形回路、温度補償回路の開発が必要で、3つとも完成した。ただし、それらを統合して実際に望遠鏡に搭載するには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人間の目で宇宙を見上げても、宇宙の一部しか見えない。明るい部分しか見えないし、可視光しか知覚できないし、超高速変動も認識できない。一つ目を解決するのが光学望遠鏡、二つ目を解決するのが他波長望遠鏡、そして3つ目の解決を目指したのが本研究である。本研究をさらに発展させれば、また人類が知らない天体現象が見つかる可能性が大いにあり、人類の持つ宇宙像に修正が加わると期待できる。
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