研究課題/領域番号 |
20K21051
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
奈良 高明 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (80353423)
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研究分担者 |
長谷川 圭介 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 講師 (20733108)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 逆問題 / 音源定位 / 磁場源定位 / 要救助者探索 / レスキュー / 瓦礫埋没者 / 双極子音源 / 震災訓練場 / 双極子磁場源 / 回転音源 / 防災 / 双極子 |
研究開始時の研究の概要 |
地震発生時,瓦礫に埋没した人を迅速に探索する手法の開発は依然重要な課題である.本研究の目的は,現代人の多くが携帯するスマートフォンを瓦礫埋没者探索に用いる手法を開発することである.まず,探索者は,双極子磁場源および双極子音源を回転させることで,探索者から見た相対的な三次元位置情報を埋め込んだ磁場と音場を空間中に発生させる.このとき,埋没者がもつスマートフォンの磁気コンパス,マイクロフォン,加速度センサを用いてこれらの場を計測し,位置を推定した上で,Bluetoothにより探索者に知らせるシステムを開発する.
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研究成果の概要 |
地震災害において瓦礫埋没者を迅速に探索する手法の開発は重要な課題である.本研究では,多くの人が携帯するスマートフォンを瓦礫埋没者探索に用いる手法を提案した.探索者は回転双極子磁場源および双極子音源を用いて,位置推定が容易となるような磁場・音場を空間中に生成しておく.これらを埋没者のスマートフォンの磁気コンパスやマイクロフォンで観測し,探索者から見た埋没者の方向を推定し通信で知らせる.千葉県消防学校の震災訓練場において探索実験を行い,多数の瓦礫が山積された場合でも20m程度離れた位置からスマホに接近可能であることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地震災害時における要救助者の位置推定は,迅速な救助のための必須要件である.従来法として,音響探査,電磁波探査法などがある.これらは要救助者自身を探索する直接的手法と言えるが,要救助者が声を出せないと推定できない,金属製瓦礫に囲まれると推定精度が悪化するという問題があった.これに対し提案手法は,埋没者がスマートフォンをもっていなければならないという制約があるが,従来法で困難な状況でも探索が可能になるというメリットがある.これらを相補的に用いることで,迅速な瓦礫埋没者が実現できるようになるというのが本研究の学術的・社会的意義である.
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