研究課題/領域番号 |
20K21054
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
中村 文則 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (70707786)
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研究分担者 |
下村 匠 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (40242002)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 維持管理 / 自然災害 / 劣化予測 / 塩害 / 高潮 / 津波 / 飛来塩分 / 社会基盤構造物 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国では、過酷な自然環境条件に加えて、津波・高潮・地震などの大規模な自然災害が頻繁に発生している。これらの作用は、社会基盤構造物に致命的な欠陥を与える要因となる。本研究では、社会基盤構造物に作用する自然環境条件と大規模災害時の外力を適切に考慮して、構造物の劣化現象と災害時の耐力を統合して評価できる危険度総合評価システムの開発を行う。この研究は、次世代につながる構造物の危険度評価方法の開発に挑戦するものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、社会基盤構造物に作用する自然環境・大規模災害時の外力の予測技術を利用して、構造物の劣化現象と災害時の危険度を統合して評価できる危険度総合評価システムの開発を行った。その結果、沿岸部のコンクリート構造物の劣化現象とその要因となる自然環境作用(風況、波浪、飛来塩分)を3次元的に予測できるシミュレーションモデルを構築した。さらに、大規模な災害の予測技術の構築として、大気海洋波浪結合モデルと波動解析モデルを組み合わせた予測モデルを構築した。その予測モデルを利用することで、高潮現象によって生じる波浪および海水面の上昇とそれに伴う構造物への作用波力の予測が可能であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、これまで国内外で盛んに研究が進められてきたコンクリート構造物内部の劣化予測解析と災害時のコンクリート構造物の破壊予測解析の境界条件を高精度化するものである。これまで注目されていなかった構造物の外部境界条件を高度化することで、災害を含めた外部環境作用を高精度で予測できる技術を構築するものである。将来的には、コンクリート構造物の外部から内部までを統合して構造物の危険度を判定できる技術の構築につながり、社会基盤構造物の設計・維持管理の効率性と安全性を向上させる点に社会的意義がある。
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