研究課題/領域番号 |
20K21060
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
三宅 尚 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 准教授 (60294823)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 花粉標本作製法 / 検査法マニュアル / 走査型電子顕微鏡 / 証拠物件資料 / 法花粉学的検査法 / 法科学 / 法花粉学 / 試料処理 / 犯罪捜査 |
研究開始時の研究の概要 |
法花粉学的検査の現状や問題点を把握し,従来の花粉標本作製法の点検整理や他の微粒子の処理法の探索・適用を通して,多様な証拠物件資料を合理的,効率的に処理し必要な花粉情報を得るための処理法を構築し,体系化する.さらに,法花粉学者の利活用を前提とした,従来にない法花粉学的検査マニュアルを作成する.
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研究成果の概要 |
土壌表層・衣服資料を法花粉学的検査の対象として想定し,検査試料から必要な花粉情報を得るための合理的,効率的な処理法を構築・体系化した.検査試料の光学顕微鏡観察にあたっては,水酸化カリウム法とアセトリシス法との併用が推奨される.衣服検査試料の走査型電子顕微鏡観察にあたり,詳細な花粉リストが必要とされ,充分な試料量と検査時間が確保できる場合,花粉学分野の従来の標準的処理法を採用した方がよい.それ以外の場合,金属被覆法,イオン液体法あるいはナノスーツ法を適用することが望ましい.特に試料作成がより簡便でより均質な被膜を形成でき,無処理の状態に近い花粉を高真空下で観察できるナノスーツ法が推奨される.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
法花粉学は,法花粉学的検査が実際に事件解決に寄与した研究事例の蓄積をもとに発展してきた.しかも,これらの事例での検査法の記述が不明瞭で,検査法自体や検査データの解釈の妥当性の検証が困難なものも少なくない.本研究では,土壌表層・衣服資料を対象とし,検査試料から必要な花粉情報を得るための合理的,効率的な処理法を構築・体系化した.本研究を通して,現場捜査官や検査者の検査法に対する正しい理解を促し,法花粉学を志向する初学者の分野理解や育成を図ることで,司法制度への応用を通じ犯罪解決に貢献できる.
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