研究課題/領域番号 |
20K21113
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松原 輝彦 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (10325251)
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研究分担者 |
竹村 研治郎 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (90348821)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 定在波 / 音響波 / 浮揚 / 非接触界面 / バイオリアクター / 超音波 / 無容器反応 / 音響放射圧 / 全方位非接触界面 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では液滴を空中に浮揚することにより、容器材料と接触する界面がどこにもない全方位非接触界面での革新的リアクターの実現を目指す。超音波の音響放射圧を反射板にあてることにより液滴を浮揚させ、安定に水溶液を空中に浮揚させる技術を確立する。浮揚した液滴中において有機合成反応、高分子反応、酵素反応、タンパク質発現などが可能であると考えられ、また細胞培養やウイルス感染などを行うことも期待できる。本研究で取り組む無容器反応技術は、化学・生物学の研究環境を変える革新的技術になることが期待できる。
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研究成果の概要 |
超音波による音響浮揚技術を基盤とし、化学物質および生理活性物質を取り扱うリアクターとしての実装を試みた。超音波の定在波の節で捕捉された液滴内で酵素活性やプラスミド核酸の構造が維持され、酵素反応が進行することを確認し、生命活動ができる可能性を示すことができた。さらに捕捉させた大腸菌は増殖能が維持され、細胞外マトリクスが残存した動物細胞は細胞塊の生成が高速化されることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究成果は、この浮揚システムが化学・生物系で初めての無容器反応システムとして活用できることを示している。この技術はSDGsに適合するとともに、宇宙空間などの微小重力環境での液体の振る舞いを地上で疑似的に再現できている。本研究で取り組む無容器反応技術は、化学・生物学研究環境における革新的な次世代リアクターとしての活用が期待出来ることがわかった。
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