研究課題/領域番号 |
20K21141
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 (2021) 金沢大学 (2020) |
研究代表者 |
高橋 康史 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (90624841)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ナノピペット / 蓄電材料 / イオン濃度プロファイル / 走査型プローブ顕微鏡 / リチウムイオン2次電池 / 走査型イオンコンダクタンス顕微鏡 / Operando計測 / 電気生理学 / 蓄電池 |
研究開始時の研究の概要 |
リチウムイオン2次電池のボトルネックのプロセスである電解液・電池材料界面でのLi+の脱溶媒和を、時空間的に捉えることを目的として新しい計測技術を確立する。そのベースとなる走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)は、パッチクランプで利用されるガラスピペットを探針に用いる。SICMは、生細胞表面の形状情報とともに局所的なイオン電流の計測が可能であり、イオンチャネルのマッピングに有効である。本研究では、SICMを蓄電材料の計測用に改造し、SEIのイオン伝導特性のイメージングによる評価や、充放電流のイオン濃度プロファイルの変化をマッピングする。
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研究成果の概要 |
走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)は、パッチクランプで利用されるガラスピペットを探針に用いる。SICMは、生細胞表面の形状情報とともに局所的なイオン電流の計測が可能であり、イオンチャネルのマッピングに有効である。本研究では、SICMを蓄電材料の計測用に改造し、SEIのイオン伝導特性のイメージングによる評価や、充放電流のイオン濃度プロファイルの変化をマッピングする。このことで、脱溶媒和に最適な添加剤の探索や、高速充放電中のイオンの偏りなど、SEIの詳細な理解と設計指針の提示に資する分析技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高速充放電を可能な蓄電池の開発には、個々の材料そのものの特性だけではなく、組み物である蓄電池を駆動した際に生じる不均一な変化が、蓄電特性へ与える影響を理解することが求められている。特に、SEIで生じる脱溶媒和過程の不均一性と蓄電特性、充放電レートと過渡的なイオン濃度プロファイルの形成過程の関係を明らかにする技術が切望されている。そこで、イオン濃度プロファイルをナノスケールで捉える新たなoperando計測技術として、生細胞の計測に活用されている電気生理学の手法を蓄電池評価用に改良することで、蓄電特性とナノスケールの不均一性の関係を結びつけるoperando計測手法の開発に取り組んだ。
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