研究課題/領域番号 |
20K21143
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
一井 崇 京都大学, 工学研究科, 准教授 (30447908)
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研究分担者 |
宇都宮 徹 京都大学, 工学研究科, 助教 (70734979)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 原子間力顕微鏡 / 走査プローブ顕微鏡 / 固液界面 / 潤滑 / トライボロジー / 摩擦 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では、潤滑環境における摩擦現象について、原子スケールでの計測の実現とその解明を目的とする。これまで、摩擦に関する学問体系をトライボロジーとよび、これまで、ナノスケールでのトライボロジー研究は数多く行われてきた。本課題では、われわれが開発を進めている原子分解能バイモーダル原子間力顕微鏡技術をベースとし、固体―液体(潤滑油)-固体の三体間の相互作用を原子レベルで解析し、これを実現する。
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研究成果の概要 |
本課題では、長いプローブを有するqPlusセンサを用いるバイモーダル原子間力顕微鏡 (AFM) による垂直/水平相互作用の同時検出技術について、(1) 有限要素法と運動方程式解析による 高次共振モードの定量解析、(2) 水平方向の相互作用力検出の実証、(3) 潤滑油/固体界面の垂直/水平方向の粘性抵抗検出の3つに取り組んだ。これにより、潤滑/摩擦に関する高空間分解能分析に本AFM技術が有用であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
摩擦で失われるエネルギーは莫大であり、摩擦の低減はエネルギー問題にエネルギー問題に直結する。摩擦の低減には潤滑油が有効であるが、固体ー潤滑油ー固体の三体間の相互作用を原子スケールで解明するのは容易ではない。本研究では、新たな原子間力顕微鏡 (AFM) を開発することで、高粘度潤滑油中での原子スケールイメージングおよび垂直/水平両方向の相互作用の同時検出を実現した。これにより、固液界面近傍の異方的な潤滑油粘度の分析も可能となり、原子スケールでの潤滑現象の理解につながる技術の開発ができた。
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