研究課題/領域番号 |
20K21253
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
野村 渉 広島大学, 医系科学研究科(薬), 教授 (80463909)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ゲノム編集 / CRISPR-Cas / アンチクリスパー / オフターゲット作用 / タンパク質間相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
CRISPR-Casファミリーが由来する微生物・細菌のゲノムを探索することでそれぞれに対応するAnti-CRISPR分子が存在する。現在、SpCas9以外に実用化に向けて開発が進んでいる候補としてSaCas9、Cas12a(Cpf1)、NmCas9が挙げられるため、これらのCRISPR-Casファミリーに対して共通に働くAnti-CRISPR分子、また、各々に対して既存のAnti-CRISPR分子よりもより高活性に阻害する分子、を見出す。既知Anti-CRISPR分子の配列データベースを取り込み、機械学習・AI技術を利用し、配列的特徴を抽出した代表配列を得て、評価を行う。
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研究成果の概要 |
CRISPR-Cas9システムはゲノム編集技術ツールとして有用であるが、その活性を制御するアンチクリスパー分子も利用した技術の産業化も求められている。本研究では広く活性を持つアンチクリスパーを見出すことを目的として、種々のアンチクリスパー分子の活性評価を行った。SpCas9に対するアンチクリスパーとしてAcrIIA4/IIA5/IIA6の3種類に関して細胞周期依存型ゲノム編集法における有用性を解析した。また、SpCas9と比較して分子量が小さいSaCas9に対するアンチクリスパーとしてAcrIIA1~IIA6、IIA11の発現解析を行い、in vivoゲノム編集に適用する際の重要な知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Anti-CRISPRにはCas9の活性阻害作用だけではなく、積極的にCas9の機能を制御するという活用方法も見出されてきており、世界に先駆けて取り組むべき研究である。それは、ゲノム編集技術に対する評価は高く、期待する声も多いが、一方でその高い利便性によってバイオテロ他、危険な利用を危惧する見方もあり規制が求められているためである。本研究でAnti-CRISPR活性の評価方法を確立したことは、広い阻害スペクトルを持つ”Super”Anti-CRISPRの創製、またそのワクチンとしての将来的な活用などにつながる第一歩となる成果である。
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