研究課題/領域番号 |
20K21255
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
一二三 恵美 大分大学, 研究マネジメント機構, 教授 (90254606)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 抗体酵素 / 免疫チェックポイント / PD-1 / PD-L1 / 抗体軽鎖 / T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
生体内では、がん化した異常細胞の攻撃役としてT細胞が用意されている。このT細胞を活性状態で維持すれば、がんの種類とは無関係に攻撃・撃退できる。しかしながら、がん細胞の中にはT細胞からの攻撃を回避するためのツール(PD-L1)を発現しているものがある。T細胞が、がん細胞上のPD-L1により不活性化されると、がん細胞の増殖を抑えることが出来ず、病態は悪化の一途を辿る。本研究では、申請者の独創的なアイディアと技術を用いて、T細胞の不活性化を防ぐハイブリッド型抗体酵素を開発する。これは、抗体医薬や核酸医薬とは全く異なる機能を有すものであり、感染症や自己免疫疾患など他の疾患にも応用可能である。
|
研究成果の概要 |
生体内では、がん化した異常細胞の攻撃役としてT細胞が用意されている。このT細胞を活性状態で維持すれば、がんの種類とは無関係に殺傷出来る。しかしながら、がん細胞の中には、T細胞からの攻撃を回避するためのツール(PD-L1)を発現しているものがある。T細胞がPD-L1により不活性化されると、がん細胞の増殖を抑えることが出来ず、病態は悪化の一途を辿る。本研究では、研究代表者独自の抗体酵素作製技術を用いてT細胞上のPD-1とがん細胞上PD-L1に対する抗体酵素の作製を進め、ハイブリッド化を行った。また、今回作製した抗体酵素は新たな活性サイトを構築していることを明らかにし、抗体酵素の可能性を広げた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複数のがん関連タンパク質を同時に制御する革新的な「機能性分子標的薬」の創出に繋がり、新ジャンルを切り開く先駆けとなる技術である。標的タンパク質(抗原)を変えることで、標的分子型の抗体医薬は勿論のこと、感染症や自己免疫疾患などの幅広い疾患に適用出来る。ADCC活性やCDC活性を必要としないので、生体外での使用も可能となるのに加えて、通常の抗体よりもピンポイントで標的を絞り込み、抗原を不活化する事が可能であるため、例えばRNAウイルスの保存領域などの重要・かつ極めて狭い(限られた)領域もターゲットとして扱うことが出来る。
|