研究課題/領域番号 |
20K21277
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鈴木 卓弥 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (30526695)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | Piezo1 / 腸管バリア / メカノセンシング |
研究開始時の研究の概要 |
近年の研究により、機械的な刺激(メカニカルストレス)が細胞の振る舞いに影響し、その生理機能を調節することが明らかになってきている。しかしながら、腸管によるメカニカルストレスの感知機構(メカノセンシング)とその栄養生理学的役割は、全く謎に包まれている。そこで本研究は、これまでに全く研究されてこなかった、腸管におけるメカノセンシングとその栄養生理学的役割を解明し、その制御に着目した機能性食品の創出を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究は、メカノセンサーであるPiezo1の腸管上皮における役割を明らかにすることを目的として、マウスと培養細胞を組み合わせて試験を進めた。腸管上皮特異的Piezo1欠損マウスに食物繊維を摂取させたところ、食物繊維はPiezo1の活性化を介して、抗菌ペプチドReg3発現を誘導することが示された。またこの作用には、Reg3の転写に重要な転写因子STAT3のリン酸化が関わっていることが明らかとなった。またPiezo1欠損マウスでは、腸内細菌叢への影響が確認され、その中で酪酸産生菌の1つであるButyricoccus属が低値を示し、また糞中の酪酸濃度も低下していた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、腸管上皮のPiezo1は少なくとも腸管の透過性と抗菌ペプチド産生の調節に関わり、腸管ホメオスタシスの維持に関与することが提案された。本研究の知見は、腸管におけるメカノセンシングの新規役割を明らかにするとともに、食品成分の新規の作用様式を見出した。
|