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イネ科植物いもち病菌が産生する小分子RNAの包括的理解

研究課題

研究課題/領域番号 20K21314
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分39:生産環境農学およびその関連分野
研究機関神戸大学

研究代表者

中屋敷 均  神戸大学, 農学研究科, 教授 (50252804)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワードいもち病菌 / 小分子RNA / エピジェネティクス / small RNA / RNAi
研究開始時の研究の概要

小分子RNA(sRNA)は、ゲノムにある自己遺伝子の発現制御やウイルスやトランスポゾンといった寄生性の核酸因子に対する防御機構に用いられている分子とこれまで考えられていた。しかし、近年、病原菌が宿主生物の遺伝子発現をコントロールするためにsRNAを使っている例や、DNA修復に関与するsRNAなど、これまで思っていた以上の機能を持つ分子が次々と見つかっている。本研究は、イネ科植物いもち病菌で発見された新奇性の高いsRNAの機能を解明を試みる課題である。

研究成果の概要

本研究では、イネ科植物いもち病菌における小分子RNA(sRNA)の網羅的な解析を行った。その結果、16-18ntでその生成機構がDicer、またRdRPのいずれとも無関係で、AGOタンパク質とも結合しないという新奇sRNAを発見した。ノーザン解析の結果、新奇sRNAの前駆体と思われる複数の分子を見出し、多段階の反応により本分子が生成されてくることが示唆された。また、GFPを用いたレポーターアッセイを行ったが、この新奇sRNAは遺伝子サイレンシングには機能しないことが示され、RNAiと独立した機能を持つことが明らかとなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

小分子RNA(sRNA)は、siRNAやmiRNAなどの細胞内で遺伝子発現制御を行うだけでなく、近年宿主と病原菌のような生物種間における相互作用においても、重要な役割を果たすこと知られている。本研究では、我が国の重要植物病原菌であるいもち病菌におけるsRNAの網羅的な解析を行い、新奇sRNAを見出すとともに、それらの生合成過程や細胞内の機能などについての新規知見を得た。これらの成果は、基礎科学としての興味だけでなく、農業上も制御がもとめられているいもち病菌の低環境負荷型の新たな防除法の開発にもつながる可能性を持っている。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Copy number-dependent DNA methylation of the Pyricularia oryzae MAGGY retrotransposon is triggered by DNA damage2021

    • 著者名/発表者名
      Van Vu Ba、Nguyen Quyet、Kondo-Takeoka Yuki、Murata Toshiki、Kadotani Naoki、Thi Nguyen Giang、Arazoe Takayuki、Ohsato Shuichi、Nakayashiki Hitoshi
    • 雑誌名

      Communications Biology

      巻: 4 号: 1 ページ: 351-351

    • DOI

      10.1038/s42003-021-01836-5

    • NAID

      120007002608

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2020-08-03   更新日: 2023-01-30  

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