研究課題/領域番号 |
20K21341
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
亀井 一郎 宮崎大学, 農学部, 教授 (90526526)
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研究分担者 |
上村 直史 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (50646528)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 白色腐朽菌 / 細菌 / 木材腐朽 / 微生物間相互作用 / 複合微生物系 / リグニン / 共培養 / セルロース / ブタノール発酵 / 複合微生物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、木材等のリグノセルロースバイオマスを構成する3つの主要高分子成分であるリグニン、セルロースおよびヘミセルロースを、複合微生物構築を基礎とした新規一貫バイオプロセスにより完全分解・変換する技術を開発するために、主要高分子成分を分解する異種微生物を共存させる技術を開発し、木材腐朽をミミックしたリグノセルロース変換技術開発に挑戦する。
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研究成果の概要 |
木材腐朽菌9種と細菌SYK-6株とを共培養したところ、多くの木材腐朽菌の菌糸伸長に対して阻害的に働くことが明らかとなった。一方で、木材腐朽菌による木粉の重量減少には阻害的な影響がほとんど見られず、むしろTrametes versicolor、Sarcomyxa serotine、Ceriporiopsis subvermispora、Daedalea dickinsiiの木粉分解に対しては促進的に働く傾向が見られた。さらに、Sarcomyxa serotineおよびCeriporiopsis subvermisporaとの共培養において優位にリグニン分解が促進される現象が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、特定の細菌株と木材腐朽菌を共培養することで、木材の腐朽を効率よく進めるコンソーシアを構築可能であることを示すものである。生物的に大変困難である木材の分解を複合微生物系で促進可能であることを見出したことは、木材腐朽菌単独で研究が進む木材分解において、学術的意義がある。今後の課題として、細菌株がどのようにして木材腐朽菌のリグニン分解を促進しているのかについて、リグニン分解断片の分析定量を行う必要があるが、これらリグノセルロースの分解における複合微生物の意義を明らかにする第一歩として本研究成果は役立つと考えられる。
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