研究課題/領域番号 |
20K21379
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
青木 淳賢 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (20250219)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 脂肪酸 / 多様性 / 生物学的意義 / リン脂質 / ステアリン酸 / ミトコンドリア / リン脂質分子種 / リゾリン脂質アシルトランスフェラーゼ / LPGAT1 / ゼブラフィッシュ / 非対称性 / オレイン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
リン脂質は生体膜を構成する主要な成分です。我々が食物から摂取する栄養素の一つに脂質(脂肪酸)があります。脂肪酸はリン脂質に取り込まれますので、最終的に生体膜に取り込まれ機能します。近年、脂肪酸にはたくさんの種類があり、脂肪酸の種類により、リン脂質しいては生体膜の機能が異なることがわかってきました。本研究では、リン脂質の脂肪酸の種類の違いにより、生体膜機能にどのような差異が生じるかを調べます。
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研究成果の概要 |
生体膜のグリセロリン脂質の脂肪酸組成の形成にはリゾリン脂質アシル基転移酵素(LPLAT)と呼ばれる酵素群が重要な働きを持つ。これまでに同定されたほとんどのLPLAT分子はグリセロール骨格のsn-2位への導入を担う分子である。一方でsn-1位への脂肪酸導入を担うLPLATは不明であった。今回我々は新規LPLAT活性評価法を用いてsn-1位への脂肪酸導入に関わるLPLATの探索を行い、リン脂質sn-1位にオレイン酸(18:1)を導入する酵素としてLPEAT2を同定した。また、KOマウスを解析し、LPEAT2が神経軸索伸張に関与する可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食事に含まれる脂肪酸が多様であるように、我々の細胞を構成する脂肪酸は多様である。この多様性の意義解明は、有効な脂肪酸栄養学に寄与するだけでなく、将来的な疾病予防、創薬につながる可能性がある。本研究で、脂肪酸多様性の意義として、特定な脂肪酸がリン脂質に取り込まれる機構が明らかになった。本研究成果をきっかけに、リン脂質の脂肪酸組成の多様性に意義に大きく近づける可能性がある。
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