研究課題/領域番号 |
20K21408
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
大竹 史明 星薬科大学, 先端生命科学研究所, 特任准教授 (60447373)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ユビキチン / プロテアソーム / プロテオミクス / 翻訳後修飾 / タンパク質分解 / プロテオスタシス |
研究開始時の研究の概要 |
ユビキチン修飾は生体に必須の翻訳後修飾であり、タンパク質恒常性(プロテオスタシス)維持やシグナル伝達、DNA修復など、多種多様な生命現象を制御している。ユビキチンは76アミノ酸からなる小型タンパク質であり、C末端グリシンを介して基質タンパク質のリジン残基に翻訳後修飾として付加され、基質タンパク質の運命や機能を変換する。私たちはユビキチン研究を進める過程で、C末端を欠失して修飾分子としては機能できない「切断型ユビキチン」が細胞内に存在することを見出した。そこで本研究では、切断型ユビキチンの産生・除去機構および細胞内機能の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
ユビキチンは76アミノ酸からなる小型タンパク質であり、カルボキシ(C)末端グリシンを介して基質タンパク質のリジン残基に翻訳後修飾として付加され、基質タンパク質の運命や機能を変換する。しかし、ユビキチンの機能的多様性はいまだ十分には解明されていない。本研究はユビキチンのトップダウンおよびミドルダウン質量分析法を導入して詳細な解析を行った。その結果C末端が切断されたユビキチンがプロテアソーム阻害依存的に増加することを見出し、相互作用因子群を同定した。本研究は翻訳後修飾を介さないユビキチンの性状の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ユビキチン・プロテアソーム系は細胞内の主要なタンパク質分解システムの一つであり、その破綻はがんや神経変性疾患、炎症性疾患など、様々な疾病につながることが知られている。そのため、本研究で見出したユビキチンの質量分析手法や新たなユビキチンのプロテオフォームは、将来的にユビキチン系のさらなる理解に貢献し、ユビキチン系に基づいた疾患に対する治療法開発の一助となることが期待される。
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