研究課題/領域番号 |
20K21426
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
土居 雅夫 京都大学, 薬学研究科, 教授 (20432578)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 体内時計 / ノンコーディング / ノンコーディング領域 / 朝型夜型 / 睡眠 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトゲノムの98%はタンパク質をコードしないノンコーディング配列である。これまでの分子遺伝学を用いた睡眠/体内時計の研究では遺伝子のコーディング部位の変異を基盤とした研究が主に進められてきた。本研究では、ノンコーディング領域にある配列の中でも種間で強く保存される特別な配列に着目し、その役割の究明を通じていまだ謎に包まれたヒトの睡眠覚醒制御・朝型夜型個人差決定に関する新たな分子機構の解明に挑戦する。
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研究成果の概要 |
ヒトゲノムの98%はタンパク質をコードしないノンコーディング配列である。これまでの分子遺伝学を用いた睡眠/体内時計の研究では遺伝子のコーディング部位の変異を基盤とした研究が主に進められてきた。本研究では、遺伝子間ゲノム領域およびmRNAの5’/3’非翻訳領域において進化的に保存されたノンコーディングエレメントに着目した結果、体内時計の機能に影響を及ぼす可能性のあるエレメントを同定することができた。特にその中でも、体内時計遺伝子の翻訳制御を司る最小単位uORFという新しい配列を同定し、これが細胞時計の位相合わせに必須であることを示せた(Cell Rep 2023; 科学新聞2023/3/17)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ノンコーディング配列の重要性は主にこれまで進化発生学的な学術的見地において指摘されてきた。これに対し、本研究では、遺伝子間ゲノム領域およびmRNAの5’/3’非翻訳領域において進化的に保存されたノンコーディングエレメントに着目し、その中に体内時計の機能を左右しうる新しいエレメントを(候補を含めて)同定することができた。ノンコーディング配列の役割を日々の個体の活動パターンの制御にまで拡大する発見であり、その学術的および社会的重要性からJSTの海外向け科学ニュースサイト「Science Japan」にも本研究の成果が紹介された(https://sj.jst.go.jp/news/202304/)。
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