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海洋性無脊椎動物の体液に優占するピロリ菌近縁微生物:移植実験で開拓する新生命現象

研究課題

研究課題/領域番号 20K21447
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

中川 聡  京都大学, 農学研究科, 准教授 (70435832)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
キーワード共生 / ピロリ菌 / 無脊椎動物
研究開始時の研究の概要

本研究は、マヒトデを対象とし(理由:マヒトデの甚大な漁業被害は喫緊の課題。かつ飼育や捕獲が容易)、その体液に棲息する特異微生物の生態・生理機能を分子レベルで多元的に解明することを目的とする。具体的には天然・細菌移植実験下の個体を解析し、「海洋性無脊椎動物は体液に特異微生物を宿し、新しい生理機能を獲得する」という斬新な仮説を検証する。本研究は従来の(微) 生物学の枠組みにとらわれず、海洋性無脊椎動物および微生物の生理生態・進化学などの純粋研究分野や、水産学や環境保全学などの応用研究分野を変革し飛躍的に発展させる潜在性を持つ、真に挑戦的な研究である。

研究成果の概要

「動物の体液は無菌的」という常識に反し、研究代表者らは海洋性無脊椎動物の体液(体腔液)に、1万細胞 /ml以上の細菌が普遍的・恒常的に生息し、それらが周辺海水や消化管等に存在しない特異微生物種であることを発見してきた。本研究はマヒトデの体液特異微生物を対象として、天然・細菌移植実験下における微生物群集構造・宿主の死亡率・行動(摂餌量)等・発現遺伝子・代謝物質の時系列解析を行った。特筆すべき成果として、マヒトデにおける環境ストレス耐性のいくつかが、体液中の特異微生物と関連するという、当初仮説が支持される結果を得ることに成功した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ヒトデは「海のギャング」と呼ばれ、その莫大な食害や駆除・廃棄コストやは全国の水産業喫緊の課題である。ヒトデの環境ストレス耐性と体腔液に特異的に棲息する微生物の関係についての新知見を得た本研究は、ヒトデ類の画期的対策や生理活性物質の利活用法を創出し、水産業の持続的発展に益するものと位置づけられる。加えて、ヒトデの体腔液に優占する特異微生物がヒトの病原菌と近縁であることは、安全・安心な水産資源の持続的生産にむけた対策の必要性を示唆するが、本研究はその礎となり得るものである。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 浅海性クモヒトデの体内に宿る特異微生物の多様性及び局在性の解明2022

    • 著者名/発表者名
      河野圭丞
    • 学会等名
      第35回日本微生物生態学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2020-08-03   更新日: 2024-01-30  

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