研究課題/領域番号 |
20K21595
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡崎 啓明 東京大学, 医学部附属病院, 病院診療医(出向) (80610211)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 急性膵炎 / 高中性脂肪血症 / アポリポ蛋白 / 動物モデル / 治療法探索 / 難病 / カイロミクロン |
研究開始時の研究の概要 |
急性膵炎(AP)は致死率が高いが治療法の乏しい急性疾患である。胆道系疾患、アルコール多飲、重度高中性脂肪血症(HTG)などが危険因子となるが、AP発症の分子機構は十分解明されておらず、動物モデル開発と治療法創出が喫緊の課題である。今回は、我々が独自に確立してきた重度HTGモデルマウスを活用して、重度HTGによる急性膵炎(HTG-AP)の動物モデルを確立し、膵炎発症の分子機構解明と、新規治療法開発に挑む。予防困難で特効薬の乏しい膵炎の病態研究と創薬を推進する知見を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、申請者らが独自に確立してきた重度高トリグリセライド血症(HTG)のモデルマウスとそのレスキューモデル(apoA-VとSREBP- 1cの欠損マウス)を活用して、急性膵炎(AP)の主要な原因の一つであるHTGによるAP(HTG-AP)のマウスモデルの確立と、AP発症の分子機構解明、新規治療法開発に挑んだ。特に、HTG-APの動物モデルの確立において、一定の成果を得た。このHTG-APモデルは、APの発症メカニズム探求、効果の期待されるAP治療薬の評価や新規創薬スクリーニングに役立つ可能性がある。本研究成果をさらに発展させ、予防困難で特効薬の乏しいAPの病態解明と創薬につなげたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性膵炎(AP)は致死的な疾患であるが治療法に乏しい。病態解明と新たな治療開発のためには、ヒトの病態をよく再現したマウスモデルが必要である。ある種の遺伝子異常に起因する遺伝性APのマウスモデルは報告されているが、よりcommonなAPのマウスモデル確立が求められる。本研究では、APの主要な原因の一つである高トリグリセライド血症(HTG)に着目、申請者らが独自に確立してきた、環境因子での誘発が可能な重度HTGの病態生理的モデル(apoA-V欠損マウス)を用いて、HTG-APのモデル確立に一定の成果を得た。本成果をもとに、予防困難で特効薬の乏しいAPの病態解明と治療開発が期待される。
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