研究課題/領域番号 |
20K21642
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 俊明 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90191858)
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研究分担者 |
大学 玲子 東北大学, 医学系研究科, 学術研究員 (10770604)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | HMGN1 / 網膜色素上皮 / 網膜色素上皮細胞(RPE) / エネルギー代謝 / 視細胞 / 網膜色素上皮細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は核蛋白HMGN1が解糖系を制御してエネルギー代謝にかかわることを明らかにした。解糖系は生合成にもかかわるのでHMGN1が核に局在する網膜色素上皮は、解糖系と関連する代謝を利用できるので特定の刺激で増殖して眼内増殖疾患の主要細胞になれると考えられる。しかし、視細胞はHMGN1が細胞質に限局するのでHMGN1シグナルによる解糖系は利用できないと考えられる。これが視細胞は一旦障害を受けると増殖できず再生できないことに関連すると考えた。そこで、視細胞の細胞質に局在するHMGN1を核に移行させ、必要時にHMGN1本来の機能を復活させ視細胞増殖すなわち再生の引き金になる可能性を探ることを提案する。
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研究成果の概要 |
代謝を調節して細胞再生に臨むために代謝に関わる核蛋白HMGN1の解析を行った。HMGN1欠損細胞作製とKOマウスのその他の遺伝子改変マウスとの交配の解析を進めた。代謝に関わる新しいHMGN1の機能がわかり、局在だけでなく発現量でその細胞の代謝が変化し、加齢による発現変化も判明した。これらは細胞代謝の変化だけでなく網膜機能にも関わる大事な変化であることも判明した。期間内に本来の目的は達成できなかったが、非常に重要な網膜機能と代謝の関係が分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
失明疾患は網膜疾患が多いが、なかでも視細胞障害は治療が難しい。今回は視細胞の再生をめざすために、代謝に関わる分子の発現を調節することを試みた。核蛋白質HMGN1に注目したが、この検討過程で網膜代謝に関わる非常に重要な結果を得ることができた。期間内に目的は達成できなかったが、これまでの結果は、今回の目的を達成するのに重要な結果を示してくれたと考えられるので、今後のさらなる研究を推し進めたい。
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