研究課題/領域番号 |
20K21650
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
西山 正章 金沢大学, 医学系, 教授 (50423562)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 自閉症 / 聴覚障害 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、自閉症患者の大規模なゲノム解析によってクロマチンリモデリング因子CHD8が最も有力な自閉症原因候補遺伝子として同定された。申請者はヒト自閉症患者のCHD8変異を再現したモデルマウスを作製し行動解析を行ったところ、このマウスが自閉症様の行動異常を再現することを確認した。その後の研究で、このマウスはミエリン形成の低下やランビエ構造の異常等を示し、聴覚障害を来すことが判明した。本研究では自閉症における聴覚障害の原因となりうる責任病変を特定し、聴覚障害を治療してコミュニケーション障害が回復するかどうかを検証することによって新しい疾患治療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
Chd8へテロ欠損マウスを用いて、聴性脳幹反応(ABR)やプレパルス抑制(PPI)等の聴覚検査を行ったところ、このマウスではPPIが増加しており、ABRにおいて潜時の延長を認めた。そこで、われわれは聴覚伝導路のオリゴデンドロサイトにおけるCHD8の機能に着目した。聴覚伝導路において、Chd8へテロ欠損マウスはミエリン形成の低下を示した。さらに、オリゴデンドロサイト特異的Chd8へテロ欠損マウスを作製し行動解析を行ったところ、全身Chd8へテロ欠損マウスで観察された行動異常の一部が再現されることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これらの結果から、CHD8変異→オリゴデンドロサイト機能異常→聴覚障害→コミュニケーション障害という因果関係が推測され、聴覚障害がコミュニケーション障害の原因であることが示唆された。すでにわれわれは、同責任病変に対して再ミエリン化促進剤や光遺伝学による治療の実験を進めており、自閉症の治療法への応用について検討している。これらの知見は当初の研究目的に適っており、順調に達成されつつあると考えられる。
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