研究課題/領域番号 |
20K21665
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
松村 謙臣 近畿大学, 医学部, 教授 (20452336)
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研究分担者 |
村上 幸祐 近畿大学, 医学部, 講師 (60734671)
高矢 寿光 近畿大学, 医学部, 講師 (60734689)
宮澤 正顯 近畿大学, 医学部, 教授 (60167757)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 卵巣癌 / 子宮内膜症 / 遺伝子変異 / 内膜症関連卵巣癌 / 遺伝子変異解析 / PIK3CA変異 / 卵巣明細胞癌 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮内膜症に伴って生じる卵巣癌(明細胞癌や類内膜癌)の発生母地として、遺伝子変異を伴う正所性子宮内膜腺由来である可能性を考えた。本研究は、その仮説のもと、内膜症関連卵巣癌において、腫瘍組織、隣接する子宮内膜症、正所性子宮内膜において、同一の遺伝子変異があるかを調べ、内膜症関連卵巣癌の発生母地を探索する。また、卵巣明細胞癌にはAPOBEC3による遺伝子変異が生じており、それが発癌に関与する可能性がある。そのような遺伝子変異が生じる分子メカニズムを調べる。
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研究成果の概要 |
我々は、内膜症関連卵巣癌(卵巣明細胞癌)について、発癌メカニズムに焦点を当てて研究を行った。これまでの既報のデータを解析し、内膜症と診断されてから卵巣癌と診断されるまでの期間が短いことを見出した。このことは、真の良性の内膜症性嚢胞から発癌することは考えにくいことを示唆している。そして卵巣明細胞癌症例では、正所性子宮内膜や、併存する子宮内膜症には、卵巣腫瘍とは無関係のPIK3CA変異が多く認められ、発癌におけるDNA修復機構の異常が存在が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣癌は予後不良の疾患である。そのなかで明細胞癌は日本で頻度の高い組織型であり、化学療法に抵抗性を示す。卵巣明細胞癌は子宮内膜症と合併することが多く、内膜症関連卵巣癌として知られているが、その発癌メカニズムは明らかになっていない。本研究の成果は、卵巣明細胞癌の発癌メカニズムを明らかにし、その予防や早期発見のための方法を開発するための基礎データとなる。
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