研究課題/領域番号 |
20K21714
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
吉田 賀弥 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (60363157)
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研究分担者 |
岡村 裕彦 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (20380024)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | リキッドバイオプシー / 歯周病 / 歯周病関連疾患 / マクロファージ / exosome / 細胞外小胞 / 糖尿病 / micro RNA / 医療連携 / 予測診断 / 歯周病原菌 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病は、中高年の8割以上が罹患する国民的生活習慣病である。歯周病の害は口腔だけでなく、糖尿病やアルツハイマーなどの、”多種類の”全身疾患を発症させる。しかし、「歯周病が全身疾患を発症させるリスク」を検出す方法は無く、その予防に歯周治療は取り入れられず、医・歯・看護の医療連携は進んでいない。 この現状を打開するために、本研究では「多種類の歯周病関連疾患の発症を一括に予測するリキッドバイオプシー」を確立する。歯周病菌感染したマクロファージが環境に合わせて産生する 細胞外小胞(exosome)の差を解析し 、含有されるmicro RNAが本リキッドバイオプシーの指標となるか判定する。
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研究成果の概要 |
歯周病は、糖尿病やアルツハイマー、関節リウマチなどの多種類の歯周病関連疾患を発症させるが、その発症リスクを特異的に検出する検査方法は無い。本研究では、多種類の歯周病関連疾患発症を一括に予測するリキッドバイオプシーの確立を目指し、まず「歯周病原菌に感染したマクロファージ」が糖尿病モデル環境下で産生するexosome中のmicro RNAを同定した。高グルコースとAGEの両条件に共通して増加するmicro RNAとして、最終的に4種類を抽出した。今後、これらのmicroRNAが、実際に糖尿病病態を反映するかを実証実験し、リキッドバイオプシーとして応用可能を判定する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究が目指すリキッドバイオプシーは、「歯周病に罹患しているため特に関連疾患の発症に注意が必要な患者」を特異的にスクリーニングし、“複数の”歯周病関連疾患リスクを一括して検出できる。これは、がんなどを検出する既存のリキッドバイオプシーには無い革新的な特性であり、実現すれば国民の健康に大きく寄与できる。 本研究では、糖尿病モデル環境下で歯周病原菌に感染したマクロファージexosomeから、実際に4種類のmicroRNAを抽出することができた。これらmicroRNAが本リキッドバイオプシーに応用できる可能性がある。
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