研究課題/領域番号 |
20K21749
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
増田 和実 金沢大学, 人間科学系, 教授 (50323283)
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研究分担者 |
芝口 翼 金沢大学, GS教育系, 講師 (40785953)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 運動 / エピジェネティクス / 記憶 / 骨格筋 / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋には筋記憶と称される機能があり、一定期間のトレーニングの中断を挟んだとしても、それを再開すれば容易に運動効果を取り戻すことができる。筋記憶には筋核やエピジェネティクスな制御が関係すると示唆されているが、筋代謝の要であるミトコンドリアの適応にもこうした記憶性が生じるのか否かは明らかになっていない。ミトコンドリアは必要とするタンパク質の多くを核から提供されているので、ミトコンドリアメモリーと呼べる現象が存在する可能性がある。本事業は運動に関係するミトコンドリアメモリーの発現機序や、それを強調する運動条件等を検証しながら、その背後にあるエピジェネティクスな機序を解明しようとする挑戦的研究である。
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研究成果の概要 |
本研究では過去のトレーニング(TR)経験が、筋肥大のみならずミトコンドリアの適応性にも及ぶのかを検証した。被験動物にクライミングTR(RT)あるいはランニングTR(ET)を課した。TR後に脱TRとTRを再開する条件を設け、各時点での骨格筋を分析した。ET条件では、TR記憶の表現型として再TR後に筋線維が1度目のTRよりも肥大した。この時、タンパク質合成/分解に関わるHSPsの応答性も同様に変化した。なお、筋核数とミトコンドリアタンパク質発現との間に相関関係が得られたが、クロマチンのグローバル検証ではヒストン修飾の変化を検出できなかったのでRNAseqとChIP解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨格筋には筋記憶と称される機能、すなわち過去のトレーニング(TR)経験が骨格筋に保持され、再TR時の骨格筋適応を促進させることが示唆されている。こうした機構がミトコンドリア適応にも及ぶのかの科学的証拠は存在しない。骨格筋の収縮力と代謝能力の記憶メカニズムが明らかになれば、運動への応答性の個人差の分子メカニズム、運動で獲得した形質の保存と遺伝性の探求等、運動を切り口にした骨格筋のエピジェネティクス研究を発展させる可能性を持つ。さらに、運動のエピジェネティクス制御の解明は、人々の運動実施方法や習慣化を通した健康増進や疾病予防に資するための基礎実験として、新たな細胞機能向上を提唱することとなる。
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