研究課題/領域番号 |
20K21756
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐々木 努 京都大学, 農学研究科, 教授 (50466687)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | FGF21 / oxytocin / alcoholism / ethanol / drinking behavior / オキシトシン / 慢性アルコールモデル / 飲酒欲求 / 嗜好性 / アルコール嗜好性 / 代謝シグナル / 神経回路 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「FGF21-オキシトシン系」による飲酒欲求の調節を担う脳内神経回路の解明を進める。遺伝子組換えマウスへの定位脳手術や、逆行性ウイルスベクターと薬理遺伝学を駆使して、部位や細胞種類などの神経経路特異的な神経活性の操作実験と飲酒行動の解析を行う。本研究は、飲酒に伴い変動する代謝性の臓器連関シグナルに着目しており、飲酒欲求の研究に全く新しい観点をもたらす挑戦的な研究である。
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研究成果の概要 |
本研究では、飲酒欲求を調節する臓器連関シグナルとして我々が同定したFGF21-オキシトシン(Oxt)系について、脳内の解析を中心に計画した。しかし、これまで問題なく動いていた実験手技2つに、新たな技術的な課題が浮上した結果、思ったように実験が進まなかった。 その間、慢性アルコールモデルの作製において、多方面からの検討を進めた。その結果、従来から用いられている流動食を用いたモデル作成プロトールよりも、流動食をゲル化して固形化することによりモデルの作製を容易にして、作成効率を高める改善策を発見することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルコールの摂取過剰は、社会に対して大きな負荷をもたらしているが、上市されている治療薬(3種類、合計4剤)は効果が弱く、アルコール依存症の推計患者数(調査日当日に医療機関を受診した患者の推計数)は、1999年から2014年の15年間で3.7万人から4.9万人へと増えている。それゆえ、既存薬と作用機序の異なる薬剤を開発して、治療の選択肢を増やし、薬剤の併用により、治療効果を上げることが期待されている。 本研究には、アルコールの摂取を調節する脳内メカニズムの解明を進めるという側面と、その研究を進めるために必要なモデル動物作製方法を改善するという学術的意義がある。
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