研究課題/領域番号 |
20K21794
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊野 文彦 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (90346172)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | トロピカル代数 / 最適化問題 / 高速化 / アクセラレータ / GPU計算 / 並列処理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,トロピカル代数と呼ばれる新しい代数系に基づく処理を,Graphics Processing Unit(GPU)に代表される計算アクセラレータ上で加速することを試みる.そのために,トロピカル代数の演算規則に基づくプログラミング方法論をライブラリやドメイン特化言語とともに開発し,最短経路問題や整数計画問題などの組合せ最適化問題などの実応用へ適用することで,トロピカル代数系による超並列計算の有用性を示す.
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研究成果の概要 |
トロピカル代数系と呼ばれる新しい代数系で記述した組合せ最適化問題を対象として,GPU(Graphics Processing Unit)などの計算アクセラレータ上で高速に解く手法を検討した.具体的には,トロピカル代数系に特有の最適化技術に加え,数万個のスレッドが動作するGPU上で応用を加速するためのデータ圧縮・解凍手法を開発した.これらの有効性を,全点対最短経路探索や量子回路シミュレーションなどの実用的なGPU応用を用いて評価した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工知能技術の隆盛に象徴されるように,GPUによる計算の高速化は技術のブレークスルーに不可欠な手段として定着している.トロピカル代数系に特有の最適化技術は,道路網やSNSだけでなく,生命情報科学における生体配列の解析に対して貢献でき,適用範囲は広い.また,ライブラリとして実現したデータ圧縮技術は,煩雑なGPUプログラミングの労力を軽減でき,超並列計算機による研究開発の敷居を低下できるものと期待される.
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