研究課題/領域番号 |
20K21795
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
五十部 孝典 兵庫県立大学, 情報科学研究科, 准教授 (30785465)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | Proof of Work / SHA-3 / Even-Mansour / PUF / Whitebox Cryptgraphy / ハッシュ関数 / 遺伝的アルゴリズム / EM暗号 / プルーフオブワーク / ブロックチェーン / 原像復元問題 / ブロック暗号 / 鍵回復問題 |
研究開始時の研究の概要 |
ブロックチェーンでは,プルーフオブワーク(PoW)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを基盤技術として用いている.PoWでは,膨大な計算量を要する問題を初めて解いた人を承認者とすることで非中央集権でのコンセンサスを実現している.しかしながら,この意味のない計算に地球上の多くの計算リソースが使われ,その消費電力は環境問題にもなっている.本研究では,PoWを任意の演算により実現する方法の開発を目指す.具体的には任意の計算をPoW用の問題へ変化する方法に取り組む.これが実現すれば,PoW意味の演算を,例えば新薬開発のための解析計算等の人類の発展のための重要な計算に使うことが可能になる.
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研究成果の概要 |
ハッシュ関数SHA-3とEven-Mansor暗号をベースとした方式を作成したSHA-3はスポンジ構造と呼ばれる構成をしており、パラメータを適切に選択することで、メモリを利用する計算が最適である問題に変換可能であることを示した。また、同様のモチベーションでEven-Mansor暗号をベースにした方式も提案した。Even-Mansor暗号もメモリを大量に利用する方が効率よく問題を解くことが可能である。SHA-3をベースにした方式は情報処理学会の論文誌に招待論文として掲載されるなど学術的に高い評価を得た。最後に、本研究の一番の目的である意味のあるプルーフオブワークを前述の技術をベースに作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,プルーフオブワークを任意の演算により実現する方法の開発をした.具体的には任意の計算をプルーフオブワーク用の問題へ変化する方法に取り組んだ.これを実現することで,現在コンセンサス毎に計算する必要のある意味のないハッシュ演算を,意味のある計算に膨大な計算リソースを使うことが可能になる.結果として,ブロックチェーンがただの非中央集権コンセンサスのためのもおのだけではなく,マイニングを分散コンピューティングプラットフォームとしても用いることが可能になり,持続可能な社会へとつながる.
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