研究課題/領域番号 |
20K21796
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
楽 詠コウ 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (30612923)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 複雑流体 / 力学モデリング / 光学モデリング / 関与媒質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,「流動表現学」とでもいうべき方向性を探索する.我々の身近には,クリーム・マヨネーズ,ペンキ,潤滑油,化粧品,血液,土砂など,様々な複雑流体が存在している.流体の動き(力学的挙動)と見た目(光学的挙動)は,どちらも流体のミクロな構造によって決定されている.その構造によって,力学的にはずりに依存する実効粘性,光学的には異方的な散乱特性が表れ,これらは相互に連動している.本研究では,この相互に連動する挙動をミクロな視点に立ち入らずに,マクロな視点だけで統一的にモデル化することを試みる.
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研究成果の概要 |
我々の身の回りには,(ゴマとすりつぶした野菜からなる)サラダドレッシングや(ひき肉とトマトからなる)パスタソースなどのように,さまざまな要素で構成された興味深い流体状物質がたくさんある.このような物質のアニメーションを再現するには,その光学的および力学的特性を推定し,得られた特性に基づいてシミュレーションを実行する必要がある.しかし,個別の構成要素を一つずつモデル化するのは非常にコストがかかり非現実的である.そこで,このプロジェクトでは,こうした物質について,その光学的および力学的特性を連続体として効率的かつ効果的にモデル化するための方法論を研究した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにも複雑流体を扱うための手法は多数あるが,基本的には流体の構成要素がマイクロメートルオーダーのものが対象である.構成要素としてより大きなスケールを含むものがあると,既存の装置ではその特性を測定できなかったり,既存の理論では観測結果と性質が合わなかったりするなどの問題がある.本研究では,より大きなスケールの構成要素を扱えるようにするための方法論を構築することで,身の回りにある(性質が必ずしも理想的でない)多様な現実的な流体をカバーするための土台を作ったことに意義がある.また,得られた手法は,映像制作だけでなく,工学等関連諸分野での物性推定や物性モデリングにも応用できる可能性がある.
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