研究課題/領域番号 |
20K21816
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
舩冨 卓哉 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (20452310)
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研究分担者 |
安國 良平 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (40620612)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 分光 / コンピュテーショナルフォトグラフィ / 超解像 / イベントカメラ / 時間変調 / 適応的サンプリング / 分光撮像 / 分光計測 / 計算撮像学 / コンピュータビジョン |
研究開始時の研究の概要 |
光学素子や検出器を制御して分光分布を変調し,情報処理によってその波長微分値を取り出す新しい原理の分光計測に取り組む.センサの振動とレンズ焦点の振動の2つのアプローチによって波長微分値を輝度値の時間微分へ展開する.振動パターン,振幅,周期を調整することで,センサの空間解像度に依らず波長微分の分解能や精度を制御できることを実証する.試作機を製作し,計量化学における有効性を示す.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,光学系の工夫と情報処理の融合により分光分布とその波長微分を直接計測することである.この目的に向けて,2種類の方法を考案した.1つは,光学素子によって空間的に展開された分光分布を,わずかに傾けた2次元画像センサによって観測し,超解像処理を行う方法である.一般的な1次元センサを利用した場合と比較して最大20倍の波長分解能を達成できることを示した.もう1つは,分光透過率を時間的に変調するフィルタと,輝度変化を効率的に計測可能なイベントカメラを組み合わせた分光撮像である.未知の分光分布を持つシーンに対して,波長微分値が大きいところを重点的にサンプリングする,新しい原理の手法である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1つめの手法は,光学系の論文誌であるOptics Expressに掲載された. 2つめの手法は,未知の分光分布を持つシーンに対して,波長微分値が大きいところを重点的にサンプリングし,波長微分が小さいところはほとんどサンプリングをしない,新しい原理の分光計測手法である.従来の分光カメラはいずれも波長軸に対して等間隔なサンプリングを行うが,本手法は分光分布に適応的なサンプリングを実現するため,計測する分光分布に応じた効率的なデータ圧縮が可能になると期待される.この特性により,リモートセンシングなど遠隔地における計測に重要な役割を果たすと考えられる.
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