研究課題/領域番号 |
20K21825
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分62:応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田村 裕 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50263174)
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研究分担者 |
菅波 晃子 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (10527922)
並木 隆雄 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (20312001)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 人工知能 / 四診 / 血流量 / 匂い / 証 / 漢方薬処方 / 問診 / 望診 / 舌診 / 東洋医学 / 支援システム |
研究開始時の研究の概要 |
人工知能による“科学知”に基づく客観的な診断治療基準を活用した漢方専門医による“経験知”に則った“証”の確定と“漢方薬処方”の決定の標準化を支援する「診断・治療支援システム」を創生する, 具体的には,人工知能による統合解析を可能にするために,①“自動問診システム”により取得した「問診情報」の画像化法,②“舌画像撮影システム”により取得した「舌診画像」の特徴抽出法を開発すると共に,③それらを人工知能(主に,ディープラーニングによる画像特徴抽出機能を適応した)により統合解析するためのシステムを独自に開発する.
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研究実績の概要 |
本研究は,人工知能による“科学知”に基づく客観的な診断治療基準を活用することで,漢方専門医による“経験知”に基づく“証”の確定と“漢方薬処方”の決定を標準化する「診断・治療支援システム」の創生に取り組んでいる. 令和3年度には,コロナ禍における感染予防を考慮した計画変更を余儀なくされたが,① “自動問診システム”による「問診」に関する情報集積と情報変換(人工知能による画像解析が可能となるような画像化方法の構築)の実施.② “舌画像撮影システム”を“血流量等測定システム”による「切診」と“匂いセンシングシステム”による「聞診」に関する情報集積と情報解析(人工知能による画像解析が可能となるような処理方法の構築)に変更して実施.③ 情報変換した“自動問診システム”の情報と情報解析した“血流量等センシングシステム”の情報を,漢方専門医による“証”と“漢方薬処方”に関する診断・治療とリンクさせることが可能な支援システムの構築を実施することができた. 令和4年度は,情報変換した“自動問診システム”の情報に関する研究成果を論文(和文査読なし)に報告すると共に,“血流量等測定システム”による「切診」と“匂いセンシングシステム”による「聞診」における測定データの正確性を向上させるためのフィードバック(情報集積→情報解析→データ収集機器改良)を実施した. “血流量等測定システム”による「切診」に関しては,所期の目標を達成することができた.しかし,“匂いセンシングシステム”による「聞診」に関しては,データ収集機器に更なる改善の余地が見出され,研究期間を延長する必要が生じた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
“匂いセンシングシステム”による「聞診」に関しては,フィードバック(情報集積→情報解析→データ収集機器改良)によってシステムの構築を行ったが,データ収集機器に更なる改善の余地が見出された.
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今後の研究の推進方策 |
① “自動問診システム”による「問診」に関する情報集積と情報変換(人工知能による画像解析が可能となるような画像化方法の構築)の実施に於いては,依然としてコロナ禍の影響があるものの,十分な情報集積が行えるよう尽力する. ② “匂いセンシングシステム”による「聞診」に関する情報集積と情報処理(人工知能による画像解析が可能となるような処理方法の構築)の実施於いては,データ収集機器の改良を迅速に行う.③ 情報変換した“自動問診システム”の情報と情報処理した“舌画像撮影システム”の情報を,漢方専門医による“証”と“漢方薬処方”に関する診断・治療とリンクさせることが可能な支援システムの構築に於いては,漢方専門医の診断・治療の特徴を的確に反映する機械学習手法を改良すると共に,システムの評価を実施する.
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