研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では,睡眠障害の約6割を占める睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)に着目し,寝具の下に敷いた無拘束型センサを用いてSASを判定する手法を考案する.具体的には,睡眠中の「覚醒」に着目したSAS判定法を確立し,従来手法の問題(低呼吸判定の限界と努力呼吸の誤判定)と,医師の診断の問題(SAS状態を過小評価する問題)の解決を目指す.
本研究では,睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS) の既存の判定手法がもつ問題点を克服するために,今まで誰も成し得ていない「呼吸」ではなく「覚醒」に着目した無拘束型SAS判定手法を提案し,高い精度で判定できることに成功した.さらに,健常者は体動が大きいときに「覚醒」,小さいときに「睡眠」となるのに対し,SAS患者ではその傾向に加え,逆の傾向も示すことが明らかになった.
学術的意義としては,SASの主たる原因である「呼吸」に着目するのではなく,睡眠中の「覚醒」に着目した新しいSAS判定法を確立し,従来手法の問題(低呼吸判定の限界と努力呼吸の誤判定)を克服したことである.社会的意義としては,無拘束型のマットセンサを用いた提案手法によってSASを早期に発見することで,糖尿病・高血圧・心筋梗塞・脳梗塞のリスクを低減させ,SASによる不眠からくるヒューマンエラーや産業・交通事故を削減し,労働生産性の低下を抑制することが可能となる.
すべて 2022 2021 2020 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 9件) 産業財産権 (3件) (うち外国 1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)