研究課題/領域番号 |
20K21900
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
寺尾 京平 香川大学, 創造工学部, 准教授 (80467448)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 血中がん細胞 / マイクロ流体デバイス / 血管狭窄部 / 毛細血管モデル / 1細胞解析 / 微小血管モデル / マイクロ・ナノデバイス / 3次元微細加工 |
研究開始時の研究の概要 |
本提案は、がん転移過程における、がん細胞の進化プロセスを1細胞解像度で解析する技術の実現を目的とする。具体的には、血液を循環するがん細胞が毛細血管を通過するときに変形し、それによって遺伝子変異や発現状態の変化が生じ、「進化」することで転移能を獲得するという新たな仮説をマイクロデバイスによって検証する。このアプローチを、本申請では「がん細胞進化動力学」とし、物理的側面から転移メカニズムの解明に繋げる。
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研究成果の概要 |
血液循環時の物理刺激が誘導するがんの転移に関する新たなメカニズムを解明するため、方法論として、生体内の3次元的な血管狭窄構造を正確に微細加工技術により再現し、そこを通過するがん細胞の挙動と機能を詳細に解析する技術を開発した。生体外に3次元的な血管狭窄部モデルを形成し、そこを通過するがん細胞の動態の蛍光イメージングおよび効率的な細胞サンプル回収機構を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんによる死の多くは転移を伴う。したがって、転移メカニズムの解明は急務であるが、生体内では血流中の細胞の動態を1細胞レベルで追跡することは、極めて困難であることから、本モデルにより細胞動態が解析できるようになることは、がん転移の理解につながることが期待される。細胞・核内の挙動や遺伝子発現・変異を1細胞解像度で解析することで、血流中でがん細胞がどのように生き延び、そして他臓器への転移に至るのか、という疑問を細胞の物理的な挙動から理解することが可能になると期待される。
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