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抗体の多様性に対するシンプリシティの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K21909
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分90:人間医工学およびその関連分野
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

白石 貢一  東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (40426284)

研究分担者 望月 慎一  北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (10520702)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワードポリエチレングリコール / 免疫原性 / 抗体 / 抗PEG抗体 / IgM抗体 / PEG鎖 / 抗原結合部位
研究開始時の研究の概要

抗体がもつ結合領域の多様性は生物が外敵から防御するために発達された免疫における高度な防御システムである。合成高分子ポリエチレングリコール(PEG)誘導体により産生される抗体は、PEG特異的でありながらPEGに結合することがないという極めて興味深い性質を示し、この意味は、抗原結合部位の多様性という性質を捉え直す現象であることを示唆している。本研究は抗体の抗原結合部位多様性に依存せずに、近づき結合するという抗原と抗体との新たな関係をPEGと抗PEG抗体との関係を各抗体フラグメントへの化学的修飾法と共同研究者の研究機器を用いた各種分析手法(QCM、SPR、ELISA、GPC)を駆使して明らかにする。

研究成果の概要

抗体の多様性は免疫における高度な防御システムであるが、合成高分子ポリエチレングリコール(PEG)誘導体により産生されるPEG特異的抗体は、PEGへの結合親和性が極めて弱いという性質を示す。この現象は極めて弱い相互作用を示すPEGが抗体の多様性に関わらず、相互作用する可能性を示唆し、PEGが近づくことができるという性質が抗体との相互作用には重要な鍵を握ると考えられる。本研究はPEGと抗PEG抗体との結合解析実験の結果、PEG分子が抗PEG IgM抗体、非特異的なIgM抗体に対して、結合親和性に大きな差がなく相互作用を示すこと、また相互作用に基づく結合という現象に差があることを明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で得られた結果はPEGが抗原として、特に免疫初期応答を担うIgM抗体に対して、PEG特異的抗体、および非PEG特異的抗体に作用し、その結合親和性に大きな差がないことを明らかとした。即ち、PEGのもつ他分子(抗体)へ近づけるという性質がPEGの特異性の幅の広さを示し、PEG特異的抗体産生という現象が現れやすい一つの原因を示唆していると考えられる。PEGのもつ近づけるという性質に加えて、相手となる抗体側に、より強固となる結合を補完する領域が特異的相互作用の場に存在することが重要であることを明らかとした。これは、古典的な抗体と抗原との関係を考える際に新たな視点を与えると考えられる。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 生体親和性高分子PEGの弱い相互作用と、それを起点とする生体応答の解明2022

    • 著者名/発表者名
      白石貢一
    • 雑誌名

      Drug Delivery System

      巻: 37 号: 2 ページ: 122-130

    • DOI

      10.2745/dds.37.122

    • ISSN
      0913-5006, 1881-2732
    • 年月日
      2022-03-25
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] PEGと抗PEG抗体の関係にみえる抗体の認識と結合に関する考察2020

    • 著者名/発表者名
      白石貢一
    • 学会等名
      第36回日本DDS学会学術集会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-08-03   更新日: 2023-01-30  

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