研究課題/領域番号 |
20K22093
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
東 雄大 岡山大学, 社会文化科学学域, 講師 (40880703)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 地域労働市場 / 都市集積 / 職探し / マッチング / 集積 / 産業集積 |
研究開始時の研究の概要 |
失業率の地域間格差に代表される雇用問題を背景に、地域の実態に応じた柔軟な雇用政策が求められている。雇用政策を行う「地域」を特定するには、個人にとっての地域労働市場の範囲、すなわち、どの程度の空間的(地理的)な範囲で職を探すのかを把握する必要がある。本研究の目的は、個人が職探しを行う地域労働市場の空間的な範囲はどの程度かをミクロデータを用いた実証分析により明らかにすることである。また、この範囲は、職探しの費用や便益の差異により、学歴や性別といった個人属性別に異なるかも検証する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、都市圏を考慮した地域労働市場における都市集積が、個人の職探しの意思決定に与える影響を明らかにすることである。分析の結果、都市集積が職探しの意思決定に与える影響は個人属性により異なることが示された。特に、大卒未満の女性については、都市集積は未婚者の職探しを促すが、既婚で子供のいない女性に対しては有意な影響を与えず、既婚で子供を持つ女性の職探しを抑制することが示された。この結果は、結婚や出産といったライフイベントが女性の就労を抑制するという効果が特に都市部で強くなることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究成果には、労働市場における集積効果の異質性を示したという点で学術的意義があると言える。さらに、この研究成果には、地方創生に関する政策的な議論、潜在的な労働力を活用することで労働力不足解消を目指す政策の議論を検討する上で、有用な知見を提供するという点で社会的意義があると言える。具体的には、本研究から、地方創生と女性の潜在的な労働力の活用という政策を検討するためには、相互の関係性に注目し、同時に課題に取り組む必要があることが示唆される。
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