研究課題/領域番号 |
20K22159
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 志學館大学 |
研究代表者 |
前野 明子 志學館大学, 人間関係学部, 講師 (30883516)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 親支援プログラム / 当事者 / 協働 / 親の会 / 行動理論 / グループワーク / 地域に根ざしたリハビリテーション / コミュニティエンパワメント / 発達障害児 / 家族支援 / エンパワメント / 行動変容 / 地域 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、発達障害児の親の自己効力感を向上させ、子育てに対する態度が肯定的に変化する家族支援の方法について検討を行うことである。 本研究は、地域で自立的に活動する発達障害児の親グループを対象に、専門家と発達障害児の子育て経験者との協働による家族支援プログラムを実施し、参加者及び子育て経験者双方の自己効力感及び子育てに対する態度への影響について検討を行う。実施する家族支援プログラムは、行動理論に基づく子どもへの対応方法の講義、参加者相互の問題解決や肯定的コミュニケーションを促すグループワーク、リラクセーションワークで構成され、参加者の子育てにおける行動変容及びエンパワメントを狙いとする。
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研究成果の概要 |
発達障害児の子育て経験者には、当事者ならではの知識や経験の積み重ねがある。本研究は、地域で活動する発達障害児の親グループにおいて、当事者と専門家との協働により「行動理論に基づく講義」と「発達障害児の子育て経験者の知識や経験を積極的に活用したグループワーク」を中心とした親支援プログラムを2年間で2クールを実施した。その結果、参加者の子育てにおける行動変容と精神的健康に対して安定した結果が得られた。また、経験者と未就学児の親が同一のグループで問題解決を行うことで、同年代の親との「ヨコのつながり」と経験者との「タテのつながり」の存在が、参加者相互のエンパワメントに影響を及ぼすことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、発達障害児の家族にとって身近な地域の親グループにおいて「専門性」と「参加しやすさ」を備えたプログラムの開発・実践に取り組んだ。その結果、親の養育スタイルや親子の関係性の肯定的変化、親の周囲への援助要請や精神的健康に対して安定した有効性が確認された。このような地域の親グループを「地域における有用な人的資源」として捉え、当事者が持つ力を積極的に活かした親支援プログラムは、発達障害児の家族支援における地域間格差の解決と同時に当事者相互のエンパワメントにつながると考えられる。
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