研究課題/領域番号 |
20K22238
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
飯尾 健 徳島大学, 高等教育研究センター, 助教 (70887570)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 情報リテラシー / 情報へのアプローチ / 心理尺度 / パフォーマンス評価 / ルーブリック |
研究開始時の研究の概要 |
効果的な情報リテラシー教育にあたっては、学習者に実際に情報の探索・評価・活用・発信を伴う課題に取り組ませるとともに、学習者が情報課題に取り組むプロセスを踏まえた教育デザインが必要である。本研究では、学習者がどのように課題を捉え、どのような方略を用いるか等を「情報へのアプローチ」の枠組みとして類型化するとともに、その測定尺度を開発する。さらに尺度の妥当性の検証として、学習者による尺度への回答結果と、実際に情報の探索・評価・活用・発信を伴う課題に取り組んだ結果との相関分析を行う。また、「情報へのアプローチ」に差異をもたらすと考えられる要因についても探索的に検討する。
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研究成果の概要 |
本研究ではまず、情報リテラシーの育成において重要となる学習者が情報を探索・評価・活用し課題解決や成果物を作成する際の取り組み方や方略を類型化するために、「情報へのアプローチ」枠組みとその測定尺度を開発した。続いて実際の大学での授業における情報課題で測定尺度を用いた調査を実施し、学生の情報課題の成果と尺度の得点について相関分析を行った。加えて学生の「情報へのアプローチ」の違いによる自由記述での課題の振り返り内容の差異をテキストマイニングによって検証した。これらの結果、情報の信頼性の評価や得られた情報の活用といった情報リテラシーにおける側面の一部と「情報へのアプローチ」との関連性が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、学習者が情報を探索・評価・活用して課題に取り組む仕方や方略を「情報へのアプローチ」として先行研究を一つの枠組みに統合し、かつ測定可能にすることができた。同時に、学生が「情報へのアプローチ」の違いによって、実際に情報を探索・評価・活用する課題の成果や取り組みにどのような違いが生じているかを明らかにした。これらの成果の意義として、学習者の「情報を扱う際の取り組み方や方略」という新たな側面からの研究を促すことが期待できる。また、学生の情報を用いる際の取り組み方や方略という視点を盛り込むことで、より効果的に情報を探索・評価・活用する能力の育成に向けた示唆を与えられると考える。
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