研究開始時の研究の概要 |
介在物を含む母体からなる複合媒質を考える. このとき, 楕円型偏微分方程式における優決定問題を考える. 本優決定問題は, 介在物と母体が同心球の時に可解ではあるが, 任意の介在物と母体の組に対して可解であるとは限らない. 本研究では, 本優決定問題を可解とする介在物と母体の組のことを最良組と呼ぶこととし, 最良組の幾何学的な性質に関する解析を行う. 特に, 最良組の局所的解析及び大域的解析という二つの方針で研究を進める. 局所的解析とは, 既知の最良組の周りの振る舞いに着目した研究方針である. 一方, 大域的解析とは, 最良組全体の集合の大域的な挙動を考察することである.
|