研究課題/領域番号 |
20K22342
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0202:物性物理学、プラズマ学、原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
北谷 基治 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (50871331)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 超伝導 / 強相関電子系 / 第一原理計算 / 動的平均場理論 / 高温超伝導 / 強相関 |
研究開始時の研究の概要 |
ニッケル酸化物における超伝導は、銅酸化物・鉄系化合物に続く新たな高温超伝導物質群を形成することが期待され、固体物性の分野で現在最も注目されている物質である。本研究では、第一原理計算と電子相関を正確に取り扱える多体手法を組み合わせた最新の理論を用いて、ニッケル酸化物超伝導体における相図の全貌を明らかにする。
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研究成果の概要 |
相関電子系の典型例である非従来型超伝導体では、様々な機構による多彩な相図が議論されている。本研究では近年発見された無限層ニッケル酸化物での超伝導について、多軌道性由来の電荷の移動を考慮しつつ相図の評価を行った。また、多軌道を扱うための手法開発も併せて行った。さらに、新たに見つかった5層系のニッケル酸化物超伝導物質についても、転移温度が定量的に説明することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
強相関電子系において定量的な物性計算を可能とすることは、物質依存性の理解・ひいては機能の向上を目指すための基盤となり得る。その意味で今回ニッケル酸化物において実験と定量的に整合する転移温度が得られたことは意義が大きい。また、5層系のニッケル酸化物の計算においては、強相関効果による電荷の移動が超伝導発現に影響を与えていることが示され、本研究で行った第一原理計算と強相関手法の組み合わせの重要性を確認することが出来た。
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