研究課題/領域番号 |
20K22355
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0203:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
米田 浩基 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (30881867)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | MeVガンマ線天文学 / コンプトン望遠鏡 / 液体アルゴン検出器 / 深層学習 / コンプトンカメラ / MeVガンマ線宇宙物理学 |
研究開始時の研究の概要 |
現代の宇宙物理学において未開拓の観測領域であるMeVガンマ線での天文学の開拓を大きな目的として、新たなMeVガンマ線撮像検出器「液体アルゴンコンプトンカメラ」を開発する。この検出器の原理実証のため、液体アルゴンコンプトンカメラの小型試作機を開発するとともに、MeVガンマ線が起こす複雑な反応イベントの解析手法も開発する。2020年代中後半に予定している気球実験「GRAMS」を見据えながら、液体アルゴンコンプトンカメラの基礎技術を確立させる。
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研究成果の概要 |
現代宇宙物理学において、数百keVから数十MeVの「MeVガンマ線」と呼ばれる観測帯域は、X線やGeVガンマ線と比べ、大きく観測的発展が滞っている。本研究では、液体アルゴンタイムプロジェクションチェンバーを用いたMeVガンマ線観測計画「GRAMS」の実現に向け、液体アルゴンコンプトンカメラの要素技術の開発を行った。成果は3つあり、(1) 多重コンプトン散乱イベントの解析アルゴリズムの開発 (2) MPPCを用いた光波形の信号取得システムの構築 (3) MeVガンマ線重要天体「ガンマ線連星」の多波長スペクトル解析 であり、液体アルゴンを用いた観測実現に向けた要素技術を完成させることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MeVガンマ線天文学は、1990年代の観測以降、衛星を用いた観測が行われておらず、長らく大きな観測的発展がなかった。一方で、この観測領域は、我々を取り巻く元素が宇宙でどのように作られてきたかを知る上で重要であり、物質の起源を理解する上で欠かすことができない。本研究では、より感度の高い観測実現に向けて不可欠な解析技術や装置開発を行った。それらの要素技術を完成させることができ、液体アルゴンを用いた観測という新たなアイデアの実現に向け、前進することができた。
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