研究課題/領域番号 |
20K22441
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0304:建築学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小南 弘季 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (90881582)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 地域神社 / 地域社会 / 国家神道 / 氏子 / 氏子域 / 境内 / 境内借地 / 祭礼空間 / 境内借地人 / 神仏分離 / 近代化 / 都市空間 |
研究開始時の研究の概要 |
明治初頭の東京・京都・大阪を対象に、古来都市に数多く存在してきた中小規模かつ地域的な神社=地域神社に関する空間の歴史的ありようを考察し、地域神社を核に形成されてきた都市内の地域共同体の持続と変容の実態を明らかにするとともに、その地域的偏差を比較史的に見据えながら、日本における都市空間の近代化について再検討する。 基本的に行政文書や町文書、日誌などの文献資料を素材として、神社の祭礼や空間利用、維持存続をめぐる社会的な複合関係やその実態を検討し、これを地理情報(GIS)や国家神道のダイナミズムと関連づけ、都市内の地域神社に関する空間の包括的な復元・分析を通して理解する。
|
研究成果の概要 |
明治維新以降における神社境内のもっとも大きな変化は、地券発行に伴う地種区別と上地であったが、数例の複雑な土地所有、借用関係にあったものを除いて東京の神社境内における上地は順調に進んだ。「祭典法用に必需の場所」という観点において、とくに重要といえるのが社務所に関する変化であった。東京における半数の神社では従来の神主神職と異なる人物が神官として補任されていたが、自宅から通勤していた一部の神官を除いて、多くは勤務先の神社の社務所に居住していた。神社と神官が分離されたものの社務所という枠組みが残されたために執務空間と居住空間の分離には至らず、神社境内において神官の居住空間が確保され続けたのである。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
明治初頭の東京を対象に、古来都市に数多く存在してきた中小規模かつ地域的な神社=地域神社に関する空間の歴史的ありようを考察してきた。地域神社を核に形成されてきた都市内の地域共同体の持続と変容の実態の一部を明らかにすることができ、日本における都市空間の近代化について理解を深めることができた。
|