研究課題/領域番号 |
20K22460
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
下川 航平 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (30876719)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 光蓄電池 / スピネル型酸化物 / 正極材料 / 光電気化学 / 結晶構造設計 / 光触媒 / 光充電 / 蓄電池 |
研究開始時の研究の概要 |
持続可能社会の実現に向けて,自然エネルギーを利用したユビキタス「発電」と,得られたエネルギーを蓄える「蓄電」が融合したシステムの開発が求められている.本研究では,これらの一体型デバイスとして,光充電(光励起による電極材料の充電反応の駆動)が可能な蓄電池の開発を目指す.正極材料の候補としてスピネル型酸化物に着目し,光照射による電子励起が充放電特性に及ぼす影響を解明することで,光充電式の蓄電池に適した電極材料の設計指針を確立することを目的とする.この目的達成により,既存の蓄電池材料の学理に光化学を融合した新たな学際領域を切り拓き,光充電式蓄電池の開発に向けた基盤を構築する.
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研究成果の概要 |
本研究では,光で充電可能な蓄電池(以下,光蓄電池)の構築に向けて,スピネル型酸化物正極を用いた実行可能性の検討を行った.得られた成果の一例として,光触媒と電子アクセプタを用いた半電池のセットアップにおいて,光照射によるリチウムマンガン酸化物(LiMn2O4)からのリチウム脱離反応(充電に対応)の駆動を実証した.さらに,光充電の安定性を向上する新規組成の材料開発にも成功しており,今後の研究に向けた基盤を構築することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能社会の実現に向けて,再生可能エネルギーである太陽光の有効利用は重要な課題の一つである.太陽光発電では光を電気に変換可能であるが,エネルギーを蓄えるためには蓄電池との接続が必要になる.本研究は,光による「発電」とその「蓄電」を融合したデバイスである光蓄電池の開発に向けた学術・技術基盤を構築するものであり,また将来的に開発に成功すれば社会的にも大きなインパクトを与える意義深い成果である.
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