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腫瘍滞在性電子輸送ポリマーを用いた新規がん治療法の創出

研究課題

研究課題/領域番号 20K22465
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

金子 真大  名古屋大学, 工学研究科, 助教 (60881191)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードがん治療 / リン脂質ポリマー / 電子移動 / 酸化ストレス / がん免疫 / レドックスポリマー / ダメージ関連分子パターン / ボロン酸
研究開始時の研究の概要

本研究では、腫瘍滞在性のレドックスポリマーを創製し、新規がん治療方法を創出することを目指す。がん細胞は細胞内の酸化還元状態の変動に対して脆弱であるため、細胞膜透過性を有するレドックスポリマーは、細胞内酸化還元状態を乱すことでがん細胞に細胞死を誘導することが可能である。このレドックスポリマーに腫瘍部位への滞在性を向上させる機能性ユニットを導入することで、高いがん治療効果を有するポリマーを合成する。

研究成果の概要

本研究では、細胞膜透過性を有した電子輸送ポリマーを利用した新たながん治療法の構築を目指した。マウス結腸がんCT26細胞に対して検証を行ったところ、電子輸送ポリマーによる細胞内からの電子引き抜きはCT26細胞に対して酸化ストレスを介して細胞死を誘導することが明らかになった。さらに、ポリマーを介した電子引き抜きを受けた系では、がん細胞に対する免疫を賦活化する分子群の放出が確認され、電子引き抜きによる処理をされたCT26細胞を注射したマウスでは、腫瘍の形成が阻害される傾向が認められた。この結果は電子輸送ポリマーがCT26細胞へ免疫を誘起する形で細胞を誘導し、抗腫瘍免疫を活性化させたことを示している。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、電子輸送ポリマーを介した細胞内からの電子引き抜きによりがん細胞死を誘導する手法を構築し、電子輸送ポリマーががん細胞に対する免疫を誘導する形で細胞を殺傷していることを明らかにした。がん細胞に対する免疫の賦活化は、生き残ったがん細胞の根絶や転移がんを抑制するといった観点からも望ましい。また、電子輸送ポリマーに対する機能性ユニットの導入など、ポリマー分子設計に基づくさらなる治療効果向上が可能だと考えられ、新たながん治療法の創出が期待される。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] レドックスリン脂質ポリマーによるがん治療法の開発2021

    • 著者名/発表者名
      金子真大、山口明生、井藤彰
    • 学会等名
      化学工学会第52回秋季大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 酸化還元活性リン脂質ポリマーによるがん細胞の免疫原性細胞死誘導2021

    • 著者名/発表者名
      山口明生、金子真大、井藤彰
    • 学会等名
      化学工学会 第52回秋季大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 細胞内レドックス状態の制御に向けたレドックスリン脂質ポリマーの創製2021

    • 著者名/発表者名
      金子真大
    • 学会等名
      2020年度未来の化学工学を創る会講演会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2023-01-30  

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